カローラクロス対CX-30ベストサイズSUV徹底比較 実用性の高いトヨタか、高級路線のマツダか?

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カローラクロスの荷室空間(写真:トヨタ自動車)

後席は、両車ともに6:4分割式で、どちらか一方の背もたれを倒せば、後席に人を乗せたままでも長尺物の積載が可能。左右の背もたれをすべて倒せば、より広い荷室スペースを実現する。ただし、この状態でも、カローラクロスの荷室のほうが広く、ロードバイクの搭載すら可能だ。両車ともに、欠点は背もたれの厚み分が段差となるため、荷室を完全にフラットにはできないことだ。そのため、近年人気が高まっているアウトドアなどでの車中泊にはどちらも対応できない。

ラゲージアクティブボックスを装着時の荷室(写真:トヨタ自動車)

だが、カローラクロスは、その「弱点」を補うオプションを設定する。2021年12月に発売が予定されている「ラゲージアクティブボックス」がそれだ。背もたれを倒した際に荷室を完全にフラットにできるため、大人でもゆったりと横になれる空間を作ることができる。また、収納スペースをデッキボードで上段と下段に仕切ることが可能なため、例えば、外遊びで濡れた荷物とそれ以外を上下に分けて収納することも可能。税込み価格も2万8050円と比較的リーズナブルだ。後発モデルということもあり、より近年のニーズにマッチさせているという点でも、カローラクロスは一枚上手だ。

ハイブリッドの燃費性能はカローラクロスが優勢

カローラクロスのハイブリッドシステム・イメージ図(写真:トヨタ自動車)

カローラクロスは、トヨタの某販売店によれば、受注の約7割がハイブリッド車だ。人気が高い理由のひとつは、高い燃費性能だろう。WLTCモード総合で、2WDが26.2km/L、電気式4WD(E-Four)で24.2km/Lを発揮する。対するCX-30は、マイルドハイブリッドを採用するe-SKYACTIV X車が、2WDで‪17.4~18.5km/L、4WDは16.6~17.8‬km/Lだ。

カローラクロスのハイブリッド車は、シリーズ・パラレルという方式を採用する。発進時や低速走行時などはエンジンを停止し電気モーターのみで走行、車速が上がり通常走行する際は主にエンジンを使用する。また、急加速時などアクセルを強く踏み込んだときや高速道路などを走行する際は、モーターの動力が必要に応じてエンジンをアシストするシステムだ。

対して、CX-30のマイルドハイブリッドシステム「Mハイブリッド」は、発進時や加速時などにエンジンの駆動をモーターがアシストすることで、燃費向上を狙ったシステムだ。基本的には、常にエンジンの駆動で走行する。カローラクロスのハイブリッド車は、モーターのみで走るEV走行の領域があることもあり、全体的に燃費性能がいいのだ。

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