トヨタ自動車やソニー、パナソニックなどニュースでよく見かける会社は、株式を証券取引所に上場している会社(上場会社)であることが少なくない。その要因として、上場会社には会社規模の大きい大手企業が多い、投資家のために積極的に情報を公開する会社が多い、などがある。
しかし、日本の法人約275万社のうち上場会社はわずか3800社程度で、株式を証券取引所に上場していない会社(未上場会社)がその99%以上を占めている。
東洋経済新報社が2021年9月に刊行した『会社四季報 未上場会社版』では、企業規模、成長性、収益性などの基準で編集部が選出した、業界大手や地方有力企業などを含んだ1万3000社の未上場会社情報をコンパクトにまとめている。今回は『会社四季報 未上場会社版』のデータを基に、未上場会社の最新決算売上高をランキング形式でまとめてみた。
ランキングは『会社四季報 未上場会社版』に収録している未上場会社のうち、直近決算期が2020年5月期以降で売上高が判明している会社(金融業・カード会社などは除外)を対象とし、連結決算情報が判明している場合は連結決算を優先した。
各業界の有名な未上場会社が上位に
ランキングを見ると、1位ENEOS、2位NTTドコモ、3位東京電力エナジーパートナー、4位日本郵便など上場会社のグループの主軸となる子会社がまず目に入る(順に、ENEOSホールディングス、日本電信電話、東京電力ホールディングス、日本郵政の子会社)。
上場会社の子会社ではない企業で首位となったのは5位のサントリーホールディングスだ。同社は1899年創業、酒類で身近な存在であるサントリーグループの持ち株会社。上場子会社のサントリー食品インターナショナルをはじめ、傘下に酒類、健康食品、外食などの有力企業を擁す有名未上場会社だ。
そのほか、上場会社の子会社ではない会社を見てみると14位食品・酒類卸大手の国分グループ本社、23位貴金属取扱量で国内首位の田中貴金属工業、24位大手ゼネコンの一角である竹中工務店、28位パチンコホール業界最大手のマルハン、45位農業機械や建設機械などが主軸のヤンマーHDなど、各業界の上位にいる未上場会社がずらりと並ぶ。
『会社四季報 未上場会社版』の誌面には100位までしか掲載できなかったが、このランキングでは125位まで掲載した。100位以降にも、商社とメーカー機能を併せ持つ興和や旅行最大手のJTB、国内造船首位の今治造船、青色LEDで知られる日亜化学工業など、有名な未上場会社がラインクインしている。それでは、ランキングを見ていこう。
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