大荒れ後の日経平均が3万円台になると読む根拠 インフレや中国バブル崩壊懸念をどう考える?
まず移動平均乖離率でいうと、日経平均は9月14日に25日移動平均線との乖離で+7.62%と上がりすぎの強い警告シグナルを出したあと、10月7日には逆に-6.25%(瞬間-7%超え)まで低下。下げすぎのシグナルが出た。
今回の下落はテクニカル面ではコロナショックに匹敵
また、テクニカルアナリストがよく使う「買われすぎ・売られすぎを判断する指標」であるRSI(相対力指数)は、10月7日に売られすぎの16.7%を記録した。これは20%割れが底値圏を示す指標だが、意外にも、昨年3月のコロナショック以降は1度も出ていなかった。
さらに、いわゆる上方位銘柄比率(日経平均採用225銘柄のうち、25日移動平均線を上回っている銘柄数の比率)も、10月7日に12.5%(25日ベース)と、コロナショック以降の底値シグナルと判断できる数字を出している。
一方、9月第5週の外国人投資家は、現物・先物合計で1兆7569億円の売り越しだった。だが、これはコロナショック時に1週間だけ出た記録的な数字と比肩できるレベルであり、ここがまさに外国人の売りがピークとなったことを表している。
こうしてテクニカル面の数値を見ると明らかなように、コロナショックの安値からは1万円以上も高い位置にある日経平均だったが、8連続安の下値は、コロナショックに匹敵する調整だったことになる。このことから、当面の底値だった蓋然性は高いと考える。
では、日本株の方向は見えたとしても、アメリカ、中国、欧州はどうだろうか。まずアメリカ。前週末15日のNYダウ工業株30種平均は382ドル高の3万5294ドルと1カ月ぶりに3万5000ドル台を回復し、終値としての史上最高値にあと330ドルほどに迫っている。
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