36日間で欧州26カ国を走破した「特別列車」の使命 環境意識が高まる中で「ヨーロッパ鉄道年」をPR

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メインとなる標準軌の各国を巡った列車は客車6両を機関車が牽引する編成で、参加国のうち6カ国の鉄道が1両ずつ客車を提供した多国籍の混成であった。本来は関係者や選ばれた市民らだけが乗車できる列車だが、特別に許可を得て車内の一部を撮影することができた。

荷物車はハンガリー鉄道(MÁV)、座席車はドイツ鉄道(DB)とフランス国鉄(SNCF)の車両で、SNCFの客車は一部の座席を撤去し、中央に長いテーブルを配置した会議室となっていた。運行中、各国の鉄道関係者との会議を開催する際は、この車両が用いられた。参加者へ食事を提供するための食堂車はイタリア鉄道(FS)が用意した。

パノラマ客車や寝台車も

このほか、スイス国鉄(SBB-CFF-FFS)からパノラマ客車が、オーストリア鉄道(ÖBB)からは寝台車が提供された。こうした特別車両は、特にプロモーション活動と関連性があるとは思えないが、スイスと言えば観光、そしてオーストリアと言えば夜行列車「ナイトジェット」による快適な夜の移動、というイメージを前面に押し出す戦略だったのかもしれない。客車はいずれもコネクティング・ヨーロッパ・エクスプレスのためのラッピングが施されていた。

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