「向上したい30代」を成功へと導く今読むべき本 40代以降は人生の知見が広がる本をあえて選ぶ

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もちろん非常にたくさんの本を読み込むのですが、各分野において自分のなかで「これは」と思う本を、その分野における自分のバイブルとして、それこそ暗記するぐらい何度も読み込んできました。まさに、その本を書いた一流の方の知識をすべて吸収するというスタンスです。

また、読書を通じて特定の分野において「すごい」と思える方がいた場合は、その方の著書はすべて読みます。そうすることで、より一層その著者の考え方などがわかるような気がしたからです。

ハードスキルを取得するためだけでなく、未経験で戦略コンサル会社に転職した際にも、面接前までに業界の方が書いた本などを徹底的に読み込み、業界の常識や考え方、どういった人が成功できる業界なのかなどを研究したりしたものです。

読書は知識を得る割のよい「投資対象」

いずれにしても、共通しているのは、実績のある方の知識や思考を徹底的に学ぶためのツールとして、本を役に立てていたということでしょうか。

勉強をする手法としてはスクールに通うとか、セミナーに行くとかいろいろとあるわけですが、読書に関していえば、1000円ちょっとで特定の分野において実績のある方の思考に触れることができ、その考えや知識の一部を垣間見ることができます。そう考えるとかなり割の良い投資対象だと、当時から考えていたものです。

自分のペースで好きなときに勉強できるという良さも、いうまでもありません。

実際、私は移動時間も時間があれば本を読めるよう、常に紙の本、または電子書籍、またはその両方を持ち歩いていました。電子書籍だとかさばらないだけではなく、飛行機の機内のような暗い場所でも読めるので、かなり昔から重宝しています。

私が20代のころと違い、現在では電子書籍はもちろん、無料の動画コンテンツでも非常に優れた内容のものもかなりありますから、勉強のツールという意味では非常に広がっていますし、それこそ時と場所を選ばなくなってきています。

以前は、A3サイズの海外の教科書のようなものは、持ち運ぶのに不便ですから、全部縮小コピーを取って、手持ちサイズにして電車の車内などで読んでいましたが、今はさまざまなデバイスが出ていてその必要がなく、非常に恵まれていると思います。

何はともあれ、当時から読書は勉強するうえで非常に大切な対象として位置付けてきた、ということです。もちろんそういったスタンスは、読書の対象となる幅が広がった今でも変わっていません。

30前半リーマンさんも、今後歳を重ねるにつれて、読書の対象や幅はどんどん広がってくると思いますし、いただいた相談を拝見するに読書が好きという側面もあると思います。

つまり読書とは一生の付き合い、ということですね。

ぜひご自身なりの本との付き合い方を編み出し、仕事や人生における糧としていただきたい。今後も30前半リーマンさんが読書を通じてさまざまな知見を吸収し、仕事に人生により活躍をされることを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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