「歴史的コロナバブル」を暗示する「重大な兆候」 「過去の大型景気」に匹敵する長さになるのか

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だが、下落したからといって、これで日本株が終わったわけではない。25日移動平均乖離率は正常値の3%以内に戻り、いつでも反発の態勢にある。中国恒大集団は資産売却を急いでおり、中国当局も他企業に資産買い入れの協力を要請している。また、兜町筋はこの政権が長期政権になるかどうか、注視していることを指摘したい。長期政権は景気を拡大させ、株高を招くからだ。

佐藤栄作政権と「いざなぎ景気(景気拡大期間57カ月)」、中曽根康弘政権と「バブル景気(同51カ月)」、小泉純一郎政権と「イザナミ景気(同73カ月)」、安倍晋三政権と「アベノミクス景気(同71カ月)」と、歴史に残る大型景気は長期政権と連動している。その意味では、岸田文雄政権は保守本流の宏池会を主軸に、長期政権の要素を持っていると感じる。

10月4日が転換点となるかもしれない、もう1つの理由

さて本日10月4日は新内閣発足の日であると同時に、「投資の日」でもある。これは、投資活動の知識を広く一般に普及・啓蒙することを目的に、1996年(平成8年)に設定された。語呂合わせで決めたようだが、タイミング的には実に面白い日だ。

実は日経平均を(休場日は翌日を基準にして)、「投資の日」と大納会を比較すると過去25回中、大納会高が16回(勝率64%)だが、2012年アベノミクス以降は9回中8回が大納会高(勝率89%)となっている。

つまり、「投資の日」に買い、その年の大納会に売ると、極めて高い確率で儲かることになる。9月の急騰3万円相場についていけず悶々としていた投資家にとっては、今回は2万9000円割れで買えるエントリーの日になるかもしれない。

また、前回の本欄で「12陽連」の意味を書いたが、この陽線が連続する「陽連」のシグナルは船株(海運株)にも現れている。日本郵船の年足チャートを見てほしい。年足とはいかにも悠長な見方だが、歴史に残る大相場は年単位で見たほうがよくわかるものだ。

1989年の「平成資産バブル」の前、1983年からの日本郵船の株価は見事な年足7陽連になっており、とくに1988、1989年の2年間の急騰は激しかった。

また、2008年のリーマンショック前の「不動産バブル」だった相場のピーク2007年までの6陽連も際立っている。現在は押し目を入れているが、9月の急騰相場をリードした日本郵船の陽連はまだ3年目(本)だ。コロナバブルと名づけられるかもしれない、歴史的な世界の「金余り相場」にふさわしい船株の動きに見える。

一方で9月末のNYダウは546ドル安、10月初日は482ドル高と、年末相場を前にしてアメリカ株は方向感のない展開になっている。NYダウの位置も8月16日の史上最高値3万5625ドルから▲3.64%で、日柄も立会日数で30日と、いかにも中途半端で、マーケットは先行きを読みきれていない。

しかし、テーパリング(量的緩和の縮小)を前にしての金利上昇は当然のことで、しかも代表的な指標であるアメリカの10年債利回りは1.5%前後で落ち着きを見せている。

途中の調整は相場には普通にあること。ここは余裕を持って見るところだ。基本的投資スタンスは「下がれば買い、移動平均乖離率が大きすぎる(スピード違反)と思えば一部は利益確定、長期では来年の大相場に期待」である。つまり、今まで本欄で述べてきたことと何も変わっておらず、心配は必要ない。

(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

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