わざわざ定期買いたい、JR西「お得切符」の破壊力 最安区間を購入して1000円で関西近郊乗り放題

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もっともお得に使う方法として、初乗り運賃区間の定期券を購入して乗り放題切符を2回利用し、さらに2人以上の場合は定期代に相当する額を割り勘で負担してもらうとすると、以下のような計算が成り立つ。

1000円+(3960円÷2回÷人数)

ということは、1人で使うなら実質1回2980円、2人なら1990円(1人当たり1回)、3人なら1660円(同)となり、なんと最安なら実質1人1回1660円で関西近郊区間すべてが乗り放題ということになる。

これは9月26日使用分で終了した「関西近郊休日ぶらり旅きっぷ」2500円よりも安い。1人で利用する場合でも480円高いだけだ。お得な切符のために定期券を購入するのはまるで握手券を入手するためにCDを買うアイドルファンのようだが、これは乗り放題きっぷの使い勝手を考えるとかなり実用的な方法ではないだろうか。

大阪起点でお得になる区間は?

では、大阪を起点に前記の方法で乗り放題きっぷを使った場合、往復でどこまで行けばお得になるか。距離と片道運賃(切符の運賃)でいうと、3人の場合は46km・片道830円(電車特定区間は51km)以上の区間、2人の場合は61km・片道995円以上の区間、1人なら81km・片道1490円以上の区間となる。

関西近郊「プラス」乗り放題きっぷでお得になる範囲(筆者作図を基に編集部修正・加工)

 

3人の場合お得になる区間
・神戸線(朝霧―上郡間)・赤穂線(相生―播州赤穂間)・福知山線(広野―篠山口間)・嵯峨野線(丹波口―園部間)・湖西線全線・琵琶湖線全線(京都を除く)・北陸本線(米原―敦賀間)・草津線全線・奈良線(稲荷―木津間)・関西本線(平城山―柘植間)・学研都市線(西木津―木津間)・桜井線(天理―金橋間)・和歌山線(和歌山―大和新庄間)・阪和線(和泉砂川―和歌山間)・関西空港線(関西空港―りんくうタウン間)
2人の場合お得になる区間
・神戸線(魚住―上郡間)・赤穂線(相生―播州赤穂間)・福知山線(古市―篠山口間)・嵯峨野線(馬堀―園部間)・湖西線(おごと温泉―近江塩津間)・琵琶湖線(南草津―米原間)・北陸本線(米原―敦賀間)・草津線全線・奈良線(新田―長池間)・関西本線(笠置―柘植間)・桜井線(長柄―柳本間)・和歌山線(和歌山―北宇智間)・阪和線(紀伊―和歌山間)・関西空港線(関西空港―りんくうタウン間)
1人の場合お得になる区間
・神戸線(ひめじ別所―上郡間)・赤穂線(相生―播州赤穂間)・湖西線(近江舞子―近江塩津間)・琵琶湖線(近江八幡―米原間)・北陸本線(米原―敦賀間)・草津線(三雲―柘植間)・関西本線(伊賀上野―柘植間)・和歌山線(布施屋―橋本間)

逆に言えば、大阪を目的地とするならば上記の区間に住んでいる人はこのやり方で元が取れるということだ。

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