貴重&売れ筋「ロッキー/ライズ」発売2年通信簿 豊富なコンパクトSUVだが5ナンバー車は希少

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ロッキーの走行イメージ(写真:ダイハツ工業)

エンジンは、ダイハツの直列3気筒ガソリンターボで、排気量は1.0Lだ。これに無段変速機(ベルト式CVT)が組み合わされる。また、前輪駆動(FWD)と4輪駆動(4WD)の選択肢がある。5ナンバー枠の小柄な車体はやはり親しみがあり、運転しやすそうに見える。同時に17インチ径の大きなタイヤでSUVならではの逞しさも覚えさせる。リアハッチゲートを開けると、荷室もかなりの容量があり広く、さっそく遠くへ出かけてみたい気持ちになってくる。

ロッキーの荷室。大容量モードなら高さのある荷物も載せられれる(写真:ダイハツ工業)

5ナンバーという、ある種の制約があるなかで、身近さとともに実用性の高さや魅力的な見栄えを実現している様子に、同じく制約のある軽自動車で鍛え上げてきたダイハツの知見が活きていることを実感させた。

走行感覚もDNGAによるしっかりとした操縦性と乗り心地、また1.0Lのガソリンターボエンジンは存分の加速を体感させ、ビュンビュンと気持ちよく駆ける。なるほど人気を得るはずだと納得できる商品性と性能を備えているのである。

現行モデルは2代目、ロッキーの歴史を振り返る

ロッキーのリヤビュー(写真:ダイハツ工業)

ロッキーという車名は、実は現行車が2代目にあたる。初代は1990年生まれで、2002年まで販売された。1990年代初頭といえば、1980年代初頭に生まれたいすゞ「ビッグホーン」や三菱「パジェロ」の全盛期でもあり、初代ロッキーも未舗装路を走破するクロスカントリー4WDに位置づけられる商品性だった。競合には、スズキ「エスクード」があり、またトヨタからはのちに「RAV4」が登場するなどして、あまり目立つ存在ではなかった。

2002年に販売終了後、17年を経て、2代目としての現行ロッキーが発売された。同時にトヨタ・ライズも販売されるのである。RAV4も当初は5ナンバー車だったが、今は3ナンバー車である。

ロッキー/ライズの開発はダイハツが主導したが、販売ではトヨタが圧倒的台数を販売する結果となった。トヨタの販売店数が約6000店であるのに対し、ダイハツは800店弱だ。1/7以下の規模であるから、実数としての販売台数に差が生じるのは当然といえるだろう。8月の販売台数を店舗数で割ってみると、ライズは約0.98台となり、ロッキーは約1.8台となるので、販売店数の差からいえばロッキーは十分な商品力を持った存在であることを知ることができる。

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