日本人は国際的に低い給料の本質をわかってない アベノミクスにより世界5位から30位に転落した

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「ビッグマック指数」というものが算出されている。これは、イギリスのエコノミスト誌が公表しているデータで、各国のビッグマックの価格を比較したものだ。

2021年のデータを見ると、つぎのとおりだ。

日本のビックマックは390円で、これを為替レートで換算すると3.55ドルになる。

他方で、アメリカのビックマックは5.65ドルである。したがって、日本のビックマックはその62.8%ということになる。

上で見たように、OECDの数字では、日本の賃金はアメリカの賃金の55.5%だった。ビッグマックの価格の違いも、賃金格差のデータとほぼ同じだ。

またユーロ圏のビックマックはドルに換算して5.02ドル、イギリスのビックマックが4.5ドルである。これも、賃金格差とほぼ同じ傾向だ。

さらに、韓国のビックマックは4.0ドルであり、これは日本の3.5ドルより高い値になっている。これも賃金の場合と同じだ。

ビッグマックの価格は日本が最低

ビッグマック価格が日本より低い国は少ない。これも賃金の場合と同じだ。

このように、賃金で見てもビックマック価格で見ても、日本と外国の格差は同じような傾向になっている。

これは、ビッグマック指数がある時点での賃金の国際比較をするのに使えることを意味する。

これは、別に不思議なことではないし、偶然でもない。

ビッグマックの価格と賃金の比率がどこの国でも大体同じような値であれば、賃金における日本と外国の比率と、ビックマック価格における比率は、ほぼ同じようなものになるはずだからだ。

もう少し詳しく言うと、つぎのとおりだ。

OECDの数字は、2020年を基準とした実質賃金を、2020年を基準とした購買力平価でドル表示したものだ。

したがって、物価の変動を除去した実質賃金であり、また為替レート変動の影響を除去したものになっている。

どちらも2020年を基準としているので、2020年については、名目賃金を実際の為替レートで換算した額に等しくなっている。

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