「アルテオン/パサート」乗ってわかる進化の神髄 VWがふんだんに盛り込んだ最新技術の真価を見た

✎ 1〜 ✎ 74 ✎ 75 ✎ 76 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

一方のパサート・ヴァリアント。こちらはディーゼルモデルらしく低速域から力強い。直近に試乗したパサート・ヴァリアントベースのSUVモデル「パサート・オールトラック」(4MOTION)と同一エンジンながら、試乗したパサート・ヴァリアントは走り出しから高速域に至るまで10~15%パワフルな印象だ。

ワゴンの特性を生かして荷室は広々(筆者撮影)

取材したところ、「両モデルともエンジンスペックは同じです。ただ、オールトラックはその名のとおり、滑りやすい雪道やオフロード走行を見越した穏やかな出力特性にしています」とのことだった。

そのパサートは今年の4月にマイナーチェンジを行っている。グリルから前後バンパーの形状にいたるまでエッジを効かせたデザインとなり、シャープな印象を持たせた。

2車ともに先進安全技術が向上

アルテオンとパサート、2車に共通する進化点は、先進安全技術が向上したこと。そのひとつが「Travel Assist/トラベルアシスト」だ。

Travel Assistは前走車を追従走行する①「ACC/アダプティブクルーズコントロール」と、車線の中央を維持する②「LKS/レーンキープシステム」の組み合わせ機能で、すでに単独の機能としてマイナーチェンジ前モデルから実装されていた。

今回試乗したマイナーチェンジ後のモデルでは、①の前走車に対する追従性能を向上させつつ、②の車線中央維持機能を大幅に進化させ、連携プレーが可能となり、より扱いやすくなっている。

特筆すべきは②で車線中央を維持する性能が高くなり、路面の車線区分線のうち、片側が擦れて見えづらくなっている状況でも、前走車を追従している際には機能はそのまま途切れない。他車同様、一定の曲率(正確には国連のWP29におけるR79のACSFで定められた横方向の重力加速度)範囲内だが、カーブでも同様に高いライントレース性能を発揮する。

また、ステアリングに加わるサポート操舵力も以前より強くなり、あたかもシステムが意思をもちドライビングをサポートしているように感じられる。雨天で夜間など、運転操作に気をつかう場面ではじつにありがたい先進安全技術だ。

次ページダンパーの減衰特性を電子制御する機能の評価は?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事