6歳でもわかる「借金」親が教えるべきお金の事

「借金」の怖さを子どもに説明できますか?

「ナオちゃん、今日からお母さんも、チョコを5個ずつ食べることにしたの。5個ずつだから、2人で10個だね。もし、ナオちゃんが6個食べたら、お母さんは4個で我慢しなくちゃならない。だから、お母さんが我慢するぶん、次の日はお母さんがたくさん食べるよ。我慢したぶん、お母さんに1個多く返してね」

小学校に上がる前ですが、実際に目の前にチョコを置いて説明すると、直也くんも仕組みがわかったようでした。

10個のチョコを、直也くんが6個、お母さんが4個だと、次の日は、これまでのルールだと、お母さんが6個、直也くんが4個になります。

ただ、新しいルールでは、お母さんが我慢したのでそのぶんお母さんのチョコが1個増えて、お母さんが7個、直也くんが3個になります。ルールがわかっていたはずの直也くんですが、これには大いに不満のようでした。

「今まで、6個の次の日は4個だったのに、なんで3個になっちゃうの?」

「お母さんだって5個食べたいのに、4個になっちゃうでしょう。だから、我慢するぶん次の日は1個多くもらえるから、6個ではなく7個になるの。10個のうち7個をお母さんがもらったら、直也は3個でしょう」

「えっ、なんで? よくわかんない」

釈然としない直也くん

お母さんは、紙に書いて説明しました。

「今日、お母さんが1個ナオちゃんにあげるでしょう。それで、次の日に1個返してもらうから、これで6個になるけれど、ここでもう1つ『昨日は我慢してくれてありがとう』というお礼の1個をナオちゃんがお母さんにくれなくてはいけないから、それでお母さんは7個になるのよ」

なんとなく釈然としない面持ちの直也くんを見て、お母さんは言いました。

「今日5個にしておけば、明日も5個食べられるよ。どうする?」

「でも、やっぱり6個食べたい。だから、明日は3個でいい」

「じゃあ、明日はお母さんに2個返してね」

次の日、直也くんはしょんぼりしていました。好きなチョコレートが3個しかもらえないからです。そこでお母さんが聞きました。

「昨日と今日で、ナオちゃんとお母さんのチョコがいくつずつになったか見てみようか」

紙に書いてみると、直也くんは昨日が6個で今日が3個なので合計9個。おかあさんは、昨日が4個で今日が7個なので合計11個。

「あれっ、お母さんの方が多い。ずるいよ!」

「ずるくないよ。お母さんは我慢して、ナオちゃんに自分のチョコを貸してあげたんだから、そのお礼に返してもらう時にチョコの数が多くなるんだよ。大人になったら、チョコじゃなくて他人からお金を借りることもあるけれど、そういう時には必ず利息をつけて返さなければいけないの。

そのぶん、自分のお金は減ってしまう。このチョコは、それと同じ。人から借りると、増えた気がして得した気持ちになるけど、実は自分の分は減ってるんだよ」

「わかんないよ、僕は子どもなんだから」

「わからないかもしれないけど、これだけは覚えておいた方がいい。人から借りたものには、返す時にお礼をつけなくてはいけないの」

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