元東大王が教える「覚えにくいものを暗記する」技 「紐付け」によって労力や時間をぐっと減らせる
扇状地とは、山から流れてきた川が平地とぶつかる部分(谷口)に土砂が堆積してできる扇形の地形のことを指します。これがどうやってできるかを説明すると、なぜ水はけがよいのかということが見えてきます。
山は傾斜があるので、山を流れる川は下に向かって勢いよく水が流れていきますよね。その川の流れには、大きい石も小さい土砂も混ざっています。ところが「谷口」とぶつかると、そこで水の勢いは一気に落ちます。さらに、傾斜がゆるやかな平地では、水は勢いを失いゆっくり流れるようになるので、粒が大きめの石が堆積物として溜まるようになります。
したがって、そのような粒が大きい堆積物で作られた地形(扇状地)は、土砂の隙間から水が抜けていく土地、つまり水はけのよい状態になるのです。だから、「扇状地」は水はけがよく、ブドウの栽培に向いた環境といえるのです。
それを知ったうえで、ブドウの生産量ランキングを実際に見てみましょう。甲府盆地がある山梨、長野盆地・松本盆地などがある長野、山形盆地がある山形の順にトップ3となっています。盆地には扇状地が見られることがかなり多いことから、まさに理屈通りの結果になっていますね。
このように、理科・社会の両方の教科・科目を使った知識の紐付けのパターンも存在します。こうやって理屈と一緒に暗記を行うと、「なるほど!」という納得感・すっきり感が味わえるので、楽しく暗記ができると思います。
楽しいと思えれば、たくさんの情報を覚えられる
私が勉強していて一番楽しいなと思う瞬間は、「なるほどなぁ」と腑に落ちる瞬間です。「なぜ世の中の物事はこうなっているんだろう?」と疑問に感じていたことが理解できると、気持ちが晴れ晴れしますよね。
暗記のときに理屈と共に覚えるとまさにこのような感覚が味わえるので、単調な暗記作業が楽しくなります。
楽しいと結果としてたくさんの情報を覚えられるのです。そして理屈と共に覚えた事柄は記憶にも深く根付くので忘れにくくなります。また、理屈で理解しておくと、何か1つの要素を思い出せば芋づる式に関連する知識が引き出せるので、必要なことを容易に思い出せるようになります。
なかなか覚えられないことが出てきたら、その裏に理屈があるのではないかと疑ってみてください。そして理屈があるかもしれないと思ったら、インターネットなどを使って調べてみましょう。
「ブドウ 栽培条件」「扇状地 水はけ なぜ」などとインターネットで調べると、背景にある理屈がすぐに分かる場合があります。「覚えにくいな」と思ったら、ぜひこのやり方を使ってみてください。
●覚えたい事柄に理屈があると疑ったら、まずは調べる
●理屈と紐付くと納得感が味わえるので楽しく暗記ができる
●理屈と知識を関連付けると覚えやすく、忘れにくい
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