悪材料に怯えウォール街がスクヘッジ強化に拍車 デルタ変異株、米中経済の減速そしてアフガン

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新型コロナウイルスのデルタ変異株の容赦ない感染拡大、米中の経済成長への警戒感、アフガニスタンの政権崩壊に伴う地政学的リスクに関係する一連の悪いニュースを受け、用心深い投資家の間で、資産クラス横断的なリスクヘッジの強化に拍車が掛かっている。

為替トレーダーは今週、新型コロナ感染抑制のための新たな制限が課されようとするニュージーランドのような国・地域の通貨から手を引き、安全な投資先に乗り換えた。

上場投資信託(ETF)の投資家は、投機的格付け債(ジャンク債)の相場下落に備えるプロテクションの購入に動き、iシェアーズ米ドル建てハイイールド社債ETF(HYG)のプットオプション(売る権利)建玉(未決済約定)の残高は3月のピークに近い600万枚に達した。

ポートフォリオのリスクヘッジ意欲を際立たせる動きといえるかもしれないが、株式デリバティブ(金融派生商品)でも同様の警戒心が見て取れる。一方、外出制限に伴う巣ごもりでかつてブームになった企業の株価が再び上昇している。

あらゆる打撃を吸収し、高値を更新してきたグローバル市場では、警告を発するごくわずかのシグナルでもウォール街のトレーダーの注意を引く。

成長に疑問生じれば株式とクレジット市場は思わぬ打撃を食らう

フォントベル・アセット・マネジメントのシニアポートフォリオマネジャー、ルドビク・コリン氏は「成長について問題が生じることになれば、株式とクレジットは顎に最大限の思わぬ打撃を食らうことになるだろう」と指摘した。

ロベコ・インスティチューショナル・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、ボブ・スタウチェスダイク氏は「中国の減速リスクを市場は非常に過小評価している。大多数の一致した見解が期待に沿うものでない場合に感じられる多少の痛みが存在するが、そうでない証拠がある程度そろっている」と分析した。

 

 

 

 

 

原題:Wall Street Traders Stockpile Hedges as Goldman Urges Caution(抜粋)

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著者:Anchalee Worrachate、Jill Ward

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