「メトロ以外」の新線構想、蒲蒲線や大江戸線の今 「進めるべき」都内6路線はどうなっている?

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大江戸線延伸区間の駅前広場予定地に立つ看板=2020年2月(記者撮影)

国土交通省の交通政策審議会(交政審)は7月、東京の地下鉄網をめぐる答申「東京圏における今後の地下鉄ネットワークのあり方等について」をとりまとめた。同答申は地下鉄有楽町線(東京8号線)豊洲―住吉間の延伸と、品川と都心部を結ぶ地下鉄構想について、東京メトロを事業主体として「早期の事業化を図るべき」としており、これまで検討されてきた2つの新路線が実現に向けて一歩前進したといえる。

一方、東京にはほかにも新路線の構想が複数存在する。2016年に交政審がまとめた今後の東京圏の鉄道整備指針を示す答申には24のプロジェクトが盛り込まれ、東京都はこの中で「進めるべき」とされた6路線を対象として2018年度に「鉄道新線建設等準備基金」を設けた。

対象となっているのは、前述の有楽町線豊洲―住吉間延伸のほか、JRの羽田空港アクセス線や地下鉄大江戸線の延伸、JR・東急の蒲田駅と京急蒲田駅を結ぶ新空港線(蒲蒲線)、そして多摩都市モノレールの南北2区間だ。今回の答申で「早期の事業化を図るべき」とされた有楽町線延伸以外の5路線の状況はどうなっているのだろうか。

進みつつある「羽田空港アクセス線」

5つの新線構想のうち、現状で運行開始予定時期が示されるなど最も具体化しているのはJRの羽田空港アクセス線だ。

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同線は新線と既存の路線を組み合わせて羽田空港と首都圏各地を直結し、東京駅方面の「東山手ルート」、新宿・池袋方面の「西山手ルート」、そしてりんかい線方面に直通する「臨海部ルート」の3ルートが計画されている。JR東日本は2019年から「東山手ルート」と新線の環境影響評価に着手した。

また、2021年1月には、新規に建設する羽田空港新駅(仮称)と東京貨物ターミナル間約5kmの「アクセス新線」について、国交相から鉄道事業申請の許可を受けた。東山手ルートは貨物ターミナルから先、既存の貨物線を改修して使用し、田町付近で東海道線に乗り入れる計画だ。

東山手ルートが開業すれば、羽田空港から東京駅までは約18分で結ばれる予定だ。運行開始は2029年度を予定している。

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