より本格的にソロ活動に取り組んでいるのが、高見沢だろう。今年は40周年の活動に集中するため、そのプロジェクトをいったん終了したものの、ここ数年、毎年夏にソロでの音楽活動を精力的に行ってきた。
最初のソロ活動は、第1期ソロプロジェクトと呼ばれるもので、1991年から約半年間。ソロアルバム「主義-ism:」をロンドンでレコーディングした。4人の外国人プロデューサーが手がけるというかなりこだわったもので、それを引っさげての全国ツアーも開催した。
第2期ソロプロジェクトと呼ばれるのが、2007年から2013年まで。ツアーがない夏に進め、アルバム3タイトル、シングル4タイトルをリリース、全国ツアーも開催した。
通常、アルフィーの活動ではすべての作詞作曲を高見沢が手がけているが、このプロジェクトでは、さまざまなアーティストに作詞を依頼し、高見沢の新たな魅力を引き出すのに成功している。サウンド面では、アルフィーとは違った、高見沢の好きなハードロックやヘビーメタル系の楽曲が中心で、ギターサウンドを徹底的に追求したアレンジとなっている。
教訓:世代を超えた交流で刺激を受ける
プロジェクトには、ルーク篁(CANTA ex 聖飢魔II)、ANCHANG(SEX MACHINEGUNS)、KOJI(ALvino ex La’cryma Christi)という、日本のハードロック界を担う実力派ギタリストたちが参加。さらにレコーディングや公演の一部ではなんと、マーティー・フリードマンが参加するという豪華さである。
しかも、コンサートでは高見沢を含め、最大5人のギタリストが並んでバトルをするという、大迫力の伝説的なステージパフォーマンスが繰り広げられ、大きな話題を集めた。そのメンバーは「王子連合」と称され、ソロ活動の売りのひとつにもなっている。王子連合に参加するアーティストたちは、高見沢よりも若い世代であり、その交流がお互いによい影響を与え合う。また、ボーカリストではつるの剛士や宮野真守といった、若い世代に人気のアーティストとの共演も果たしている。
アルフィーでの活動を含め、高見沢はこれまで音楽フェスなどへの参加はほとんどなかったが、ソロではビジュアル系バンドのロックフェスに初めて参加したり、人気バンド、氣志團との対バンも果たした。ビジュアル系バンドやそのファンに対して、元祖ビジュアル系の貫禄を大いに見せつけ、高見沢自身は「ビジュアル系に認定された」と出演による手応えを感じていたようだ。
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