世界で飢餓人口が急増、2005年以来の高水準に 頻度増す紛争、気候変動、景気後退の三重苦

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世界で飢えに苦しむ人は昨年、人口の伸びを上回るペースで急増し、2005年以来の高水準に達したとみられることが、国連の報告書で明らかになった。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で、所得と食料へのアクセスが抑制されたことが影響した。

12日公表された同報告書によれば、20年の飢餓人口は推計7億2000万-8億1100万人。レンジ上限の数字は世界人口の約10分の1に相当する。国連は30年までに飢餓をゼロにする目標を達成するには今や「途方もない」努力が必要だとして、食料システムの改革をあらためて呼び掛けた。

飢餓人口の約半分を占めるアジア

コロナ禍の影響で多くの人が安全な食料をますます入手しにくくなったほか、食品価格が今年に入り約10年ぶりの高水準に達したことが輸入に依存する貧困国にとって大きな打撃となった。食料不安と栄養不足を引き起こす主な原因である紛争や気候変動、景気後退は頻度も度合いも増しており、同時に起きることも少なくない。

地域別ではアジアが4億1800万人と最も多く、全体の半分余りを占める。次いでアフリカも多かった。

この報告書は国連食糧農業機関(FAO)と世界食糧計画(WFP)、国連児童基金(UNICEF)、世界保健機関(WHO)などの国連機関によって共同で作成された。

原題:World Hunger Hit 15-Year High as Virus Stifled Food Access (1)(抜粋)

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著者:Agnieszka de Sousa、Megan Durisin Albery

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