月3万円分の服を買っていた男が気づいた不経済 1日当たりのコストを徹底的に考えてみた

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ちなみにネットでさかのぼれる家計調査の一番古いデータが2002年なのですが、このころの34歳以下女性の服の支出は1万7222円でした。いま6866円ということはこの20年間で服にかけるコストはほぼ6割減ったということです。そしてこれは平成の30年間を生きたみなさんの実体験とそれほど変わらない数字だと思います。

アパレル商品が安い時代、おじさん世代はどうすれば?

さて、このようにアパレル商品が安い時代、ファッション好きなおじさん世代はどう服と向き合うのがいいのでしょうか。冒頭の私の失敗をコンサルタントらしく分析してみてわかったことをお話しします。

分析結果1 やっぱり服は33アイテムで十分だった

冒頭のお話で60着も服を買ってしまった結果をきちんと追跡しようと考えて、以後、ちょうど2カ月、毎日、着用したすべての服の記録をとることにしました。全数チェックです。そうやって記録してみると自分の服の傾向がよくわかってきます。

私の服の基本傾向は「気にいった服を何度も着る」です。

そのため同じ服を複数買います。3月に購入した服のうち金額が高かったのがジーユーのミハラヤスヒロコラボのジャケットで、2色を計6着買っています。この6着だけで12万円無駄遣いしたうちの3万円に相当するのですが、本当に6着も必要でしょうか?

記録を調べると今年の春、このジャケットを着たのは2着を計6回。1回着用当たりのコストは1700円ぐらいでした。秋口にもまた着るでしょうからいずれコストはもっと下がって1回当たり500円くらいになると思います。それよりも問題なのは残り4着の在庫です。3年ぐらい着続けないと6着全部を使い切ることにはならないでしょうから、ちょっと未来の在庫を買いすぎたかもしれません。

ミニマリストの方に以前アドバイスしていただいた際に「服はワンシーズン33着あれば十分ですよ」と教わりました。ちなみにミニマリストの方ご自身がお持ちの服はもっと少ない数で、この33着は普通の人向けのアドバイスです。この2カ月、自分で着た服を記録してみると確かに着ている服の数はワンシーズンで30~33着に収まっています。

これは春シーズンと初夏のシーズンではレギュラーで着る服が入れ替わるのですが、1カ月で一度でも着る服を合計すると33着でちゃんと収まっていたという話です。ちなみにこの計算では下着は数に入れません。かなり服を持っているという実感のある私でもこれぐらいという話だとして聞いていただければと思います。

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