注目は「屋根がテントになる」キャンピングカー 必要なときだけポップアップルーフで大空間に

拡大
縮小
RIW350の内装(筆者撮影)

車内に目を移すと、いずれもソファやテーブル、キッチン、収納スペースなどを持ち、高い快適性を誇る。3列シート標準装備のRIW350は乗車定員が7名で、就寝定員は大人3名と子供3名を実現。RIW200-ERは乗車定員4名、就寝定員は大人3名と子供1名が可能だ。両モデルともにポップアップルーフによって、ボディを極端に拡充せずともゆったりとした就寝スペースを確保でき、日常の買い物から仕事、通勤などにも使える車体などにより、ファミリー層を中心に人気が高い。

キャンピングカープラザ東京の担当者によれば、「3~4年ほど前からポップアップルーフ車の需要が伸びている」という。担当者は、「かつては自動車メーカーでもポップアップルーフ仕様を販売していた時代もありましたが、今はどのメーカーも設定していません。キャンピングカーでしかポップアップルーフ車が買えないことも注目されている理由でしょうね」と語る。

過去に販売されていたポップアップルーフ仕様のマツダ「ボンゴフレンディ」(写真:マツダ)

確かにマツダが1995~2006年まで販売したミニバン「ボンゴフレンディ」には、オートフリートップという名称のポップアップルーフ仕様が設定され、当時かなり話題となった。また、ほかにも1990年代には、ホンダが「ステップワゴン」や「オデッセイ」をベースとした仕様、スバルでも「ドミンゴアラジン」といったポップアップルーフ車を販売したが、いずれのメーカーも現在はラインアップしていない。

同じポップアップルーフでも開き方に注目!

余談だが、RIW350とRIW200-ERでは、ルーフの開き方が違う。RIW350は前側、RIW200-ERは後ろ側が開くタイプだ。スタイル的には、後ろが開くタイプのほうが人気というが、ほかにも作りわける理由がある。それはキッチンの位置だ。同社担当者によれば、「8ナンバーのキャンピングカー登録車に必要とされる構造要件の中には、キッチンの設置と、使用する際にキッチン前の天井高が床から1600mm以上必要という項目があります。そのため、キッチンがキャビン後方にあればルーフを後ろ開きに、前方にあればルーフを前開きにすることで、天井の高さも確保できるのです」という。

RIW350のポップアップルーフは前方に開くタイプ(筆者撮影)
RIW200-ERのポップアップルーフは後ろ側が開くタイプ(筆者撮影)
次ページバンコンの中でもライトな車中泊仕様が売れ筋
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT