レナウンが正式発表、第三者割当増資で中国の山東如意が筆頭株主に
5月24日、レナウンは中国・山東如意科技集団に対する第三者割当増資を正式に発表した。
「週刊東洋経済」5月24日発売号がスクープで報じたように、再建中のレナウンが中国の紡績企業グループ、山東如意科技集団有限公司(以下、如意と表記)に7月30日予定で第3者割当増資を実施し、如意が41.18%の筆頭株主に躍り出る。
24日夕方に開かれた記者会見には、レナウンの北畑稔社長と如意のチウ・ヤーフ董事長がそろって登場。冒頭で北畑社長は以下のように語った。
「中期計画に掲げていた資本政策、海外展開などを具体化し、企業価値を向上させるための資本業務提携だ。如意にはレナウンの歴史やブランド、企画力、製造面での品質などを評価していただいた。レナウンは如意の高品質でコストメリットのある原料供給力、中国でのトップクラスの経営資源を評価した」
「増資で40億円の資金調達を行い、出店やシステム、マーケティングなどに投資する。将来の株主価値向上に向けて高い成長が見込まれる中国を重点に置く。同じ繊維を扱うもの同士、新しいビジネスモデルを構築していく。100年の歴史を持つレナウンが生まれ変わるきっかけとしてこの機会をとらえ、日中企業提携の成功例として両社が記憶に残るよう、ベストを尽くしたい」。
如意の09年12月期の売上高は1472億円、営業利益58億円。生地生産だけでなく、保有するイタリアブランドでは中国で120店を展開しているという。対するレナウンは、今11年2月期の業績計画で売上高690億円、営業赤字5億円。09年度に「アクアスキュータム」と虎の子的存在だった優良子会社レリアンを売却しており、再建に向けて予断を許さない状況が続いている。
レナウンを買収した理由、レナウンの魅力について問われた如意のチウ(Qiu Yafu)董事長は、以下のように述べている。
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