東急ハンズ「中の人」が語る"宣伝と雑談"の黄金比 宣伝一辺倒の投稿は、ツイッターでは逆効果

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フォロワーとの仲のよいやりとりを実践してきた東急ハンズは、宣伝ツイートをしないわけではありませんが、そこには一定のルールがあるといいます(写真:DKart/iStock)
企業の公式アカウントである以上、会社や商品に関する宣伝は避けられません。しかし、ツイート内容が宣伝一色だと、フォロワーとの良好な関係性は築けませんし、フォロワー数も伸びないでしょう。
フォロワーとの仲のよいやりとりを実践してきた東急ハンズは、宣伝ツイートをしないわけではありませんが、そこには一定のルールがあるといいます。
本稿では、新刊『共感で広がる公式ツイッターの世界』より、一部を抜粋してご紹介します。

会話と宣伝の黄金バランスは8:2

ツイートで取り上げる話題はさまざまです。取り上げようと思えば、どんな話題でも取り上げられますが、私はバランスを気にしながらツイートするようにしています。

具体的には次のような構成です。

会話=80%
会社や商品に関する宣伝=20%

ここでいう会話とは、ハンズの商品や社名に触れていないツイート。つまりは単なるおしゃべりです。最初から意図してこのバランスでつぶやいていたわけではありませんが、気がつけばそうなっていました。

そして、いまではこの割合が私にとって最適の黄金バランスだと思っています。会話で取り上げるのは、いまツイッター上で盛り上がっている話題です。どんなトピックがトレンドなのかはハッシュタグに注目しておくといいでしょう。

8割のおしゃべりは、友達感覚でフォロワーさんとコミュニケーションするために重要な役割を果たしています。ではあとの2割、会社や商品に関するツイートとはどのようなものを選んでいるのか。

宣伝一辺倒の投稿は、ツイッターでは逆効果なので、お客さまの視点に立って「取り上げる価値」があると「私が」判断した情報をツイートするようにしています。

このとき「この商品のすごさはまだ知られていないのではないか」「これを紹介したら面白がってもらえるのでは」というように、ハンズのお客さまへの対応と同じ立場でツイートをするのが基本方針。

そのうえで、ロングテール商品が多いハンズのラインアップの中から、これぞという商品をピックアップして紹介します。

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