「アメリカ産の化粧品」使う人が直面する超危険 多くの化粧品から「永遠に残る化学物質」が検出
米ノートルダム大学は、学術誌「エンバイロメンタル・サイエンス・アンド・テクノロジー・レターズ」に新たな研究報告を発表。アメリカとカナダで販売および使用されている化粧品の半数以上に、発がん性物質が含まれていると指摘した。
報告によれば、研究チームは数多くの化粧品から高濃度の有機フッ素化合物(PFAS、ピーファス)を検出した。「フォーエバー・ケミカル(永遠に残る化学物質)」として知られるPFASは、環境に悪影響を及ぼす可能性があり、「腎臓がん、精巣がん、高血圧、甲状腺疾患、新生児の低体重や子どもの免疫毒性」との関連も指摘されている。
化粧品の半数以上に、発がん性物質が含まれている
研究チームは、コンシーラーやファンデーション、アイメイク用およびリップメイク用の200を超える製品について調べ、それぞれの製品に含まれるフッ素の濃度に注目した。研究報告と同時に発表されたプレスリリースによれば、「(フッ素濃度は)製品にPFASが使われていることを示す目印」だという。
調査の結果、全体の52%の製品から高濃度のフッ素が検出された。リップメイク用品は55%、液体状の口紅は62%、ファンデーション(リキッドおよびクリーム)は63%、コンシーラーは36%、マスカラは47%、ウォータープルーフマスカラは82%に高濃度のフッ素が含まれていた。
そのほかのアイシャドーやアイライナー、クリーム、化粧下地やペンシル類についても、全体の58%に高濃度のフッ素が含まれており、パウダー類や頬紅、ブロンザー、ハイライターやスプレー類などについても全体の40%に高濃度のフッ素が含まれていた。研究報告には、それがどのブランドの製品かは記されていない。
ノートルダム大学の教授(物理学)で研究を率いたグラハム・ピーズリーは、「消費者がリスクにさらされていることに加え、日々何百万人もの消費者にこれらの製品を提供している業界の規模を考えると、きわめて憂慮すべき研究結果だ」と述べた。