「アメリカ産の化粧品」使う人が直面する超危険 多くの化粧品から「永遠に残る化学物質」が検出
「これらの化粧品は目や口の周りに使用するため、皮膚や涙管から体内に吸収されるおそれがある。口や鼻から体内に入る可能性もある。PFASは持続性のある化学物質で、血流に入り込むとそこにとどまり、蓄積されていく。製造や廃棄の過程で環境を汚染するリスクもあり、そうなるとさらに多くの人に影響が及びかねない」
有害物質に対して無防備な状態
また研究チームが、フッ素濃度が高かった29の製品についてさらに詳しく調べたところ、これらの製品には4~13種類のPFASが含まれていたことが分かった。この中で製品の成分表示ラベルにPFASが記載されていた製品は、1つだけだったという。
「今回の研究結果は、幅広い化粧品にPFASが使用されていることを示している。重要なのは、アメリカでもカナダでも成分表示に関する規制が十分ではないため、化粧品にどれだけのフッ素化合物が使用されているのかを推定するのが難しいことだ」とピーズリーは述べた。
ワシントン・ポスト紙によれば、スーザン・コリンズ上院議員(共和党・メイン州選出)とリチャード・ブルーメンソル上院議員(民主党・コネチカット州選出)が6月15日、化粧品へのPFAS添加を禁じる新たな法案を提出した。
コリンズは声明の中で、「この法案は米食品医薬品局(FDA)に対して、化粧品へのPFAS添加を禁止するよう求めるものだ」と述べた。「アメリカ国民が、自分たちが髪や肌につけている製品は安全と信じられるようにするべきだ」。
ブルーメンソルは声明で次のように述べている。「この重要な法案は、メイク用品や化粧品に潜むPFASを排除するものだ。化粧品に含まれる化学物質は現在、ほぼ規制されていない状態で、多くの消費者が、毎日使う口紅やマスカラなどの製品に含まれる有害物質に対して無防備な状態に置かれている」。
(文:マシュー・インペリ)
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