「人口減少止まらぬ日本」に残された2つの選択肢 毎年「鳥取県1つ分」に当たる人口減少が続く

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アメリカは、2019年7月から2020年7月の人口増加率は0.35%と、統計が存在するこの120年間で最も低い数字にとどまりました。アメリカは、主要国では唯一今後も人口増加が続くとされていますが、出生率の急低下とトランプ政権下の移民制限の影響で、人口減少に転じるという見方が増えています。

このほか、ベトナムなど従来は人口増加が国家的な大問題だった発展途上国でも出生率が急低下し、人口減少が懸念されるようになっています。

コロナ収束しても「人口減少」は止まらない

こうした人口減少を伝える最近の報道では、決まってコロナの影響が指摘されます。たしかに、アメリカではコロナでこれまで約60万人の死亡者が出ていますし、大半の国でコロナによる経済不安や接触制限が出生数に影響したことは間違いありません。

では、コロナが収束し国民生活が正常化したら、人口減少が緩やかなペースに戻るのでしょうか。それはありえないでしょう。なぜなら、コロナが猛威を振るうようになった昨年よりも以前から、多くの国で少子化・人口減少が加速していたからです。

中でも加速が顕著なのが、韓国です。韓国の合計特殊出生率は元々1.2前後と低かったのですが、文在寅大統領が就任した2017年から急低下し、2018年はついに人類史上初めて1.0を下回る0.98を記録しました。2019年には0.92、2020年は0.84と史上最低をさらに大幅に更新しました(2020年の第4四半期は0.75)。そして韓国の総人口は、昨年から減少に転じました。

政府や専門家の想定をはるかに上回るスピードで少子化・人口減少が進行し、制御不能になっています。韓国政府は5年おきに長期の人口推計を行っており、2016年の推計では、出生率と寿命を低く見積もる低位シナリオ(悲観シナリオ)で総人口のピークを2023年と予想していました。しかし、そのわずか3年後に悲観シナリオの想定より4年も前倒しでピークを迎えたわけです。

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