石原さとみ｢すき家｣CMが女性の心をつかんだワケ ポカリスエットのスケール感のあるCMも注目

ランキング上位のうち、SNSなどでとくに話題を集めているのが15位の大塚製薬『ポカリスエット』の新CMだ。

新たなヒロインには俳優・モデルの中島セナを起用した。中島が校舎の中の波打つ廊下や藤棚の間を友達の元へ向かって、ほかの生徒とは逆方向に汗をかきながら駆け抜ける様子をスケール感のある映像で表現し、最後は「手をのばそうよ。届くから」という彼女のナレーションで締めくくった。

映像にはCGを使用せず、全長85メートルにおよぶ巨大なセットの中でリハーサルを含め7日間かけて撮影されたという。波打つ床と天井のほか、短冊状のカーテンにプリントされた廊下の絵が白い紙吹雪とともに風にあおられるなど、手の込んだ美術セットに多くの視聴者が目を奪われたのではないだろうか。

同社のホームページではメイキング映像も公開され、中島とカメラマンが同時に全力疾走する姿や、スタッフが一斉に引っ張るワイヤーに吊られて中島と友人役の小高サラが宙に浮かぶといった制作の裏側が描かれている。

アーティストの正体が明かされ大反響

CMソングにはふたり組のアーティスト・A_oが歌う『BLUE SOULS』を使用。当初A_oの正体は非公開だったが、BiSHのアイナ・ジ・エンドとROTH BART BARONの三船雅也であることがオンエア開始の約10日後にYouTubeの生配信で明かされ、大きな反響を呼んだ。

CM好感度調査では10、20代の女性を中心に好評価を獲得した。モニターからは「映像がすごくきれい。不思議な世界観で印象に残った」「CGを使わない実写とのこと。撮影や演じている女子高校生の大変さがうかがえる。歌もとてもマッチしている」「Twitterで話題になっていた」などの声が寄せられた。またCMに好感を示す理由を15項目から選択するCM好感要因では「周囲の評判もよい」の項目で総合1位、「時代の先端を感じた」で総合2位に輝いた。

ポカリスエットといえば、大勢の中高生の自撮り動画を用いて“ポカリNEO合唱”を披露した昨年4月開始のCMも記憶に新しい。若者だけでなく、幅広い世代の視聴者にポジティブなエネルギーを届け続ける同ブランドの広告展開にこれからも期待したい。