コンサル会社が異業種人材をかき集めまくる訳 DXニーズ沸騰!大手だけでも年間5000人を採用

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縮小

2020年はコロナ禍で4〜6月ごろにプロジェクトが止まり、市場はやや縮小したが、7月以降は急速に回復。それどころか、サプライチェーンの見直しやリモートワークへの対応といった新たな課題が浮き彫りになったことで、クライアントの DXに対する意識がさらに高まった。その結果、「今夏発表する2025年までの予測は伸び率が一層高くなりそう」(植村氏)で、1兆円どころか1兆2000億円程度まで拡大するものとみられている。

就活生の人気も上昇

こうした市場の盛り上がりは、就職活動をする学生たちの価値観をも変化させている。2年前に就活を経験した早稲田大学の卒業生は「ほとんどの就活生がコンサル会社の説明会や選考に参加している」と明かす。コンサル会社に入れば、「仕事でいろんな会社を見られる。若い頃からバリバリ働いてスキルアップすれば、事業会社への転職にも有利に働き、潰しが利くと考える人が多い」(同)からだ。

かつてのコンサル会社といえば、エリートの中でも選び抜かれた人だけが入れる狭き門だった。しかし、近年は「採用人数も多く、滑り止め感覚で受ける人もいる」という。実際、この卒業生も大学3年生の時点ですでに「コンサル会社から内定をもらっていた」そうだ。

就職人気ランキングでも、コンサル会社は上位にランクインするようになった。表を見ていただきたい。これは、東京大学と、早稲田・慶応大学の学生に人気の企業をランキングしたもの。これを見れば明らかなとおり、コンサル会社が上位にずらりと顔をそろえている。これまで就職人気ランキングの上位といえば、商社や銀行、航空会社といった業種が常連だった。それが今や、コンサル会社が取って代わるほど存在感を増しているのだ。

市場が沸騰、それに伴って人材争奪戦も激化するコンサル業界。企業のDXニーズはとどまりそうになく、しばらく活況に沸きそうだ。

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田島 靖久 東洋経済 記者

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たじま やすひさ / Yasuhisa Tajima

週刊東洋経済副編集長。大学卒業後、放送局に入社。記者として事件取材を担当後、出版社に入社。経済誌で流通、商社、銀行、不動産などを担当する傍ら特集制作に携わる。2020年11月に東洋経済新報社に入社、週刊東洋経済副編集長、報道部長を経て23年4月から現職。

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