トヨタ「ルーミー」が堅調な販売を続ける背景 トヨタのサブスク「キント」が購買を後押し?

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そのうえで、人口の多い大都市圏での販売店数がスズキの場合は少なく、トヨタに比べスズキの販売店を目にする機会が少ないというのは、制約要件のひとつといえるかもしれない。スズキと同様に軽自動車とコンパクトカーの販売が主体のダイハツでのトールの販売台数は、1~3月で1500~2000台にとどまる。ここからも、ソリオはトールと比べて2倍以上の月販台数を維持しているので、商品力で劣っているとは考えにくい。なおかつ、ソリオはマイルドハイブリッドカーというルーミーにはない特徴を持つ。

サブスクリプションの「キント」が販売を後押しした?

トヨタの愛車サブスクリプションサービス「キント」の仕組み(写真:トヨタ)

それでも、ルーミーの販売好調を後押ししている点をさらに考えると、トヨタの新しい販売手法であるキントも関わっているのではないかと思えてくる。キントとは、2019年にトヨタがはじめた定額でのクルマ利用だ。サブスクリプションと紹介される。残価と値引きを合わせ、車両価格から割り引いた残りの差額分を、月払いする。定額の支払い料金には、自動車税、自動車損害保険、整備代、車検代(5~7年契約の場合)なども含まれており、頭金なしでルーミーの場合7年契約だと1万4630円から手に入れ、利用できるようになる。税金も保険も整備もこの金額に含むので、あとはガソリン代や駐車場代などを試算すれば、クルマで必要な経費が年間を通じて明確になる。契約もパソコンやスマートフォンから行え、契約完了後、1月半から2カ月で納車になるとのことだ。

トールのインテリア(写真:トヨタ)

さらに、暮らしの都合で別のクルマに乗り換えたい場合は、手数料を支払えばトヨタ車のなかから別の車種を選ぶこともできる。販売店とのやり取りや手続きの手間、乗り換えの手間などを少なくしたクルマ利用がキントといえる。

スズキも残価設定ローンやオンライン見積もりなどの取り組みを進めているが、暮らしにスマートフォンが重要な位置を占める今日、キントという新しく手軽な手法でクルマを手に入れられる点もトヨタ車、そしてルーミーを選ぶ理由のひとつとなりつつあるのではないか。市場は消費者が創る時代を象徴する様子が、ルーミー人気の裏にはありそうだ。

御堀 直嗣 モータージャーナリスト

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みほり なおつぐ / Naotsugu Mihori

1955年、東京都生まれ。玉川大学工学部卒業。大学卒業後はレースでも活躍し、その後フリーのモータージャーナリストに。現在、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員を務める。日本EVクラブ副代表としてEVや環境・エネルギー分野に詳しい。趣味は、読書と、週1回の乗馬。

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