上海でトヨタが明かした電動化戦略の具体策

bZ4Xコンセプトで見えた近未来のトヨタ車像

2010年から2019年の間でいえば、グローバルでの新車平均で約22%のCO2削減に成功しているというのだ。これらの結果から考えても、トヨタが目指すカーボンニュートラルを実現するには、さらなる電動車ラインナップの拡充が必須であることは間違いない。

では、現在トヨタではどれぐらいの電動化をラインナップしているのだろうか。2020年末時点で、乗用車・商用車を合わせてHEV:45車種、PHEV:4車種、EV:4車種、FCV:2車種の合計55車種ものラインナップを誇る。

しかし、2025年までに15車種(うち7車種がbZシリーズ)を導入し、70車種程度まで拡充すると方針だという。今回、上海モーターショーで発表された新EVシリーズ「TOYOTA bZ」と、その第一弾モデルとなるbZ4Xコンセプトもその一環だ。

EVならではのプロポーションを持つbZ4Xコンセプト(写真:トヨタ自動車)

EV専用プラットフォームによる攻めたデザイン

bZ4Xコンセプトは、パートナー企業の1社であるスバルとの共同開発によるSUVタイプのEVで、トヨタとスバルが共同開発した「e-TNGA EV」専用プラットフォームが採用される。電動化を得意とするトヨタと優れたAWD技術を持つスバルが、互いに強みを持ち寄り、「快適かつ楽しめる走りを実現するEV」として開発が進められたのだ。

その特徴として、EV専用プラットフォームにより実現したショートオーバーハング/ロングホイールベースのスタイリングと、Dセグメントセダン並みの室内空間が挙げられる。

インテリアでは、操舵時に持ち変える必要がなく、広々としたスペースの演出にも寄与する異形のステアリングホイールが目新しい。

bZ4Xコンセプトのインテリア(写真:トヨタ自動車)

これは、ステアリングホイールとタイヤの機械的なつながりを廃し、電気信号により操舵する「ステアバイワイヤ」を採用することで実現したもの。開放感と視認性を向上させる低いインストルメントパネルや、ステアリングホイール上方に配置されたメーターも特徴的だ。

駆動系にはスバルと共同開発した新AWDシステムを採用。電動車ならではの素早いレスポンスを生かした走行性を打ち出すとともに、停車中にも充電を行うソーラー充電システムの搭載により、航続距離を確保する。

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