心理学者が考えた「OKをもらえる」依頼の極意 知らない人に「家の中全部見せて」もらうには?
小さなお願いから始める
社内文化を変えたいのであっても、子どもに野菜を食べさせたいのであっても、強く押せば相手は思いどおりになると考えるのが一般的だ。情報、事実、根拠をこれでもかと提示し、理由を説明し、さらに少しばかり力を加えれば、人は変わるということになっている。
このような考え方の根底にあるのは、人間はビー玉と同じだという思い込みだ。どちらかの方向にはじけば、ずっとその方向に進んでいくと考えている。
しかし残念ながら、このやり方では逆効果になることが多い。人間はビー玉ではないので、思いどおりの方向に転がってはくれないのだ。むしろ、人間は押されたら押し返す。
強引な営業をかけられたクライアントは、もう電話に出てくれなくなるだろう。ボスの「考えておくよ」という言葉の真意は、「きみの要望は受け入れられない」だ。そして追い詰められた犯人は、諦めて投降するのではなく、銃を発砲するだろう。
それでは「押す」戦略がうまくいかないのなら、いったいどうすればいいのだろうか?


















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