さらに、「カーシェアリング」ビジネスも車移動需要を支える。例えば、タイムズモビリティが運営するカーシェアリングカー「タイムズカー」では、15分単位で利用可能で、予約した3分後には車の利用ができる。
予約は24時間体制で受け付けられ、パソコンやスマートフォンから簡単に行える。また、利用料金にはガソリン代や保険代が含まれている。こうしたわかりやすさは利便性を向上させる大きな要因だ。
このように、車を気軽に利用する環境が整っているものの、自身の運転操作に不安を抱くドライバーも多いと聞く。運転免許証を取得したものの、車の運転から遠ざかっていたことが要因だ。また、こうした傾向は車以外の移動手段が複数確保されている都市部で高まっているようだ。
運転を安全に行うために
毎日の何気ない運転操作であっても、両手両足を使っていることから運転はスポーツに近いと言われる。よって安全運転には、心を落ち着かせて、進行方向の先を確認しながら、スムーズなステアリングやペダル操作を行うことが大切だ。
トヨタ自動車は2005年に、安全運転講習会の専用施設である「トヨタ交通安全センター モビリタ」を富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)内に開設した。
もともとトヨタでは、「豊かなクルマ社会の実現」に向けて、モビリティ社会の究極の目標である交通事故死傷者ゼロの実現に貢献するため、「人・クルマ・交通環境」の観点から交通安全への取り組みを推進している。
モビリタではそのうち「人」、とりわけドライバーに向けた交通安全啓発活動を行う。人が中心となる活動は、1969年の幼児向け交通安全教材で提供している「トヨタ ドライバーコミュニケーション」から行われてきたが、モビリタの開設によってこの活動が定常的に行えるようになった。
モビリタの敷地は総面積13万平方メートルと広大だ。ここには、多様な実技メニューの設定が可能な10万平方メートルの「フラットコース」、急斜面の「35度バンク」、滑りやすい路面の「低ミュー路」、3つの教室を備える「研修棟」、迅速なメンテナンスが可能な「車両整備場」などが備わる。さながら実験都市のようだ。
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