確定申告でお金が戻って来るのはどんな人か

コロナ禍で退職をした人は戻ってくる場合も

コロナ禍で退職に至った方もいます。退職金を受け取った場合の確定申告についても説明しましょう。

確定申告が必要なのは、退職する前、勤務先に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない人です。確定申告することで、還付金を受けられる可能性があります。

 退職金には退職所得控除額という大きな控除があります。勤続年数が2年以下では80万円、3~20年以下では[40万円×勤続年数]、20年超では[800万円+70万円×(勤続年数-20年)]です。

さらに、課税対象は、この控除額を引いた後の額の2分の1に軽減されます。退職所得の受給に関する申告書を提出していれば、これらの控除が適用されていますが、未提出の場合には控除が適用されていなかったり、高い税率で税金が計算されていたりすることがあります。確定申告することで控除が受けられ、納め過ぎた分が還付される、というわけです。

また退職所得の受給に関する申告書を提出した場合でも、退職した年の収入が少ない場合は、扶養者控除や配偶者控除、生命保険料控除、基礎控除などが控除しきれていないことがあります。また退職後に自身で年金保険料や健康保険料を支払った場合、それも控除されていません。このような場合、確定申告をすれば、退職所得から控除でき、税金が戻る可能性があります。再就職先で年末調整をしてもらった人も、退職所得については自身で確定申告が必要です。

なお、労働基準法第20条(解雇の予告)の規定により、予告なしで解雇された場合に支払われた予告手当や、倒産などで賃金の支払を受けないで退職した場合に、国から未払賃金立替払制度に基づいて弁済された給与は、退職した年分の退職手当等とされます。それらも控除(退職所得控除額など)が受けられます。

ビットコインで儲けすぎると税負担が重くなる?

2020年はビットコインの高騰も話題になりました。個人が仮想通貨(暗号資産)で得た利益は「雑所得」となり、確定申告が必要です。給与所得や事業所得などとの合計で税額が計算される総合課税のため、仮想通貨で大きな利益が出ると、給与などへの税額も増えます。195万円超330万円以下では税率が10%ですが、仮想通貨で利益を得て330万円超695万円以下になると、税率は20%となります。

なお、学生や専業主婦などの被扶養者の場合、仮想通貨による利益とほかの所得との合計が48万円以下なら確定申告の必要はありません。

一方で、仮想通貨の売買で損失が生じた場合には、ほかの仮想通貨の利益ほかの雑所得(総合課税)と相殺できます。ビットコインの利益から、別の仮想通貨で生じた損失を差し引ける、ということです。詳細は、仮想通貨取引所などで確認してください。

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