日立が米で1兆円もの巨額買収を実行する狙い IoT事業に資源集中、優良子会社でも売却に動く
日立製作所は米システム開発会社のグローバルロジックを総額96億ドル(約1兆500億円)で買収すると日本経済新聞が電子版で31日に報じた。電機業界では過去最大級になると伝えている。報道を受けて日立の株価は反落。一時前日比7%安の5018円と、昨年3月30日(8.7%)以降で最大の日中下落率となった。
コア事業に経営資源集中、優良子会社でも売却
日経の報道によると、7月をめどに既存の株主から全株式を取得し米国で情報技術(IT)事業を統括する日立グローバルデジタルホールディングスの傘下に置くという。
グローバルロジックの株式は、カナダ年金制度投資委員会(CPPIB)とスイス拠点の投資ファンド、パートナーズ・グループがそれぞれ45%ずつ、残りを同社の経営陣らが保有していると同紙は伝えている。
日立はインフラやIoTプラットフォーム「ルマーダ」との親和性が高いIT分野に経営資源を集中させるグループの再編を進めており、2020年にはスイス重電大手のABBから約7400億円で送配電事業を買収した。
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