トヨタ「ランクル」次期型を大胆に予想してみた 次期モデルは電動化と走破性の両立が鍵を握る
電動化は、日常的な保守管理においても、エンジンオイルの交換が必要ないため、より容易であったり楽であったりするはずだ。一般的にモーターの寿命は、車体が廃車となってもなお、次の車体で使えるといわれるほどだ。それほど耐久性に優れている。ブレーキ性能については、たとえブレーキパッドが摩耗しても、モーターであれば回生を利用して停止するまで減速することができる。もちろん、そのための制御が組み込まれていなければならないが、エンジン車では考えられない安全機能を持たせることも可能だ。
ドイツのアウディは、2022年のダカールラリー参加に向けて、EV(電気自動車)の試作車を開発しているとの情報もある。環境性能はもちろん、走行性能においてもEVは、悪路走破に適合しやすい一面を持つ。一方でEVへの懸念は、充電だろう。世界にはまだ送電網が整備されていない地域がある。まして未舗装の荒野を走ることを考えれば、送電網を当てにすることはできない。それが最大の課題だ。
それでも、EVで南極点へ走破しようという冒険家が日本にいる。充電は、太陽光と風力を合わせて行うというのだ。逆に燃料補給路のない場所でも、太陽光パネルと風力発電機を持ち運べは、どこでも充電ができる可能性はあるともいえる。もちろん、天候の影響は受けることになる。
“レンジエクステンダー”という選択
また、ダカールラリーを目指すアウディは、エンジンを使った発電機を搭載するとの話もある。悪路の走行性能に優れたモーター駆動を使いながら、エンジン発電機も併用するという案は、EVのレンジエクステンダーの発想に通じる。ちなみにレンジエクステンダーとは、エンジンを純粋な発電機として使い、プラグインハイブリッド車(PHEV)のように駆動力として用いないシステムだ。その目的は、電気自動車の航続距離を伸ばすことにある。
たとえばBMWの「i3」は、当初からレンジエクステンダー仕様を車種に持っている。レンジエクステンダーを前提にすれば、大量の車載バッテリーを搭載する必要もなくなり、車両重量を抑えることにもつながる。そのうえで、未来のランドクルーザーはどのような仕様になるだろう。以下は、トヨタの思いとは異なるかもしれないが、私の考え方だ。
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