渡辺直美、ゆりやんが「世界進出」狙う納得理由

彼女ら彼らの「才能」は日本に収まりきらない

渡辺直美やゆりやんレトリィバァ、ウーマンラッシュアワーの村本大輔など、近年、活動の場を「世界」に広げる芸人たちが増えています。その理由とは?(写真:Motoo Naka/アフロ)

音楽、アート、スポーツなどの分野では、国内で活動を続けながらも、いずれは世界進出することを目標にしている人は大勢いる。だが、お笑いの世界ではこれまでそういう人があまりいなかった。彼らの多くは、ずっと日本にとどまったまま、国内のテレビや舞台を中心に活動を続けている。

笑いに関しては言葉や文化の壁がある。アメリカ人が大笑いするようなジョークや政治風刺ネタが、日本人にはピンと来ないということもある。日本の芸人は日本人を笑わせることで満足していることが多いため、わざわざ海外に出ていく動機がない。それがこれまでの常識だった。

ところが、ここ数年、お笑い業界でも「世界を目指す」と公言する芸人が増えてきた。その代表例が渡辺直美である。渡辺は2021年3月いっぱいでテレビのレギュラー番組をすべて降板し、4月からアメリカを拠点に活動することを発表した。

また、ゆりやんレトリィバァは、2021年3月7日に行われたピン芸日本一を決める「R-1グランプリ」で優勝した後、記者会見の席で次の目標を尋ねられて「アメリカに行って芸人になりたい」と答えた。

なぜ「アメリカを目指す芸人」が増えているのか?

彼女たち以外にも、それぞれ違う形で世界進出を目指している芸人が徐々に増えている。なぜ芸人たちはいま世界に目を向けているのだろうか。

その理由はいくつか考えられる。1つは、純粋に芸人としての自分の可能性を試したいという向上心である。

例えば、ゆりやんレトリィバァは、以前からアメリカ進出を視野に入れた活動をしてきた。2019年にはアメリカのオーディション番組「America's Got Talent(アメリカズ・ゴット・タレント)」に出演した。

角刈りのかつらをかぶり、星条旗模様の際どい水着を身に着けて奇妙な動きのダンスを披露した。不合格という結果に終わったものの、その前後には流暢な英語でジョークを飛ばし、会場を沸かせていた。

2019年「America's Got Talent(アメリカズ・ゴット・タレント)」に出演したゆりやんレトリィバァ(写真:NBC/Getty)

ゆりやんは英語が話せて、ものまねが上手く、ピアノも演奏できる芸達者である。アカデミー賞のような設定で、英語の中にこっそり関西弁を混ぜて受賞スピーチをする持ちネタもある。

彼女は面白くて多才であるのはもちろん、度胸があって物怖じしないところも同業者には高く評価されている。世界市場という未知の大海に乗り出すには、どんな状況でも堂々と自分の芸をやりきる度胸が不可欠だ。

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