英国「メーガン妃嫌い」に日本人が学ぶべき教訓 異文化になじむのはそう簡単なことではない

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メーガン妃の越えなければいけないハードルが非常に高かったことは、想像にかたくありません。

王室に敬意を払う文化のないアメリカで、黒人の血の混じったマイノリティー社会で育ったメーガン妃にとって、それも人口の75%が白人のイギリスで伝統を誇るイギリス王室に入るのは、生易しいことではなかったはずです。メーガン妃自身、オプラ氏とのインタビューで「考えが甘かった」と語っています。

もう1つ、メーガン妃は異文化適応上、絶対にやってはいけないルール違反を犯しています。それはアウェイでは相手をリスペクトするというルールです。例えば、イギリス国内でイギリス国民が王室批判するのは容認されても、外国人からのイギリス王室批判は、日ごろ王室批判しているイギリス人であっても不快に思うものです。

身内同士の批判はいいが、部外者からの批判は別物

今回のメーガン妃のイギリス王室批判に国民の半分が不快感を持ったのもそのためです。身内同士の批判はいいけれど、部外者からの批判は別物です。とりわけイギリス王室はイギリス人にとってコアな存在です。

メーガン妃に不快感を持った私の友人のロンドンの高校教師のロザリンは「人種差別はあったかもしれないけど、王室への敬意がメーガンから微塵も感じられなかったことは許しがたい」と言っています。

ロンドンのパブリックスクールのラテン語教師の友人、ロバートは「自分は、サセックス公爵夫人という不動のブランドをイギリス王室から手にしたにもかかわらず、そのブランドを授けた王室に敬意を払わず、被害者面するのは我慢できない」と批判しています。

実際、メーガン妃がヘンリー王子との結婚で手にした称号や名誉、巨額の資産はあまりにも大きいものです。にもかかわらず、そのサセックス公爵のブランド力で、慈善活動や靴や衣服に使う「サセックス・ロイヤル」の商標登録から始まり、イギリス王室のドロドロした人間模様を脚色したドラマ『ザ・クラウン』を配信するネットフリックスと2020年9月に約155億円と言われる額で契約したことなど、恩を仇で返すような行動に「ヘンリー王子夫妻は裏切り者」と憤慨するイギリス人も少なくありません。

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