新日石と新日鉱が人事制度をめぐり激しく対立--経営統合早々のJXグループに広がる暗雲

新日石と新日鉱が人事制度をめぐり激しく対立--経営統合早々のJXグループに広がる暗雲

新日本石油と新日鉱ホールディングスの経営統合で4月1日に誕生したJXグループ内部が揺れている。

月例賃金水準や賞与制度など、グループの給与体系をいずれにサヤ寄せしていくかをめぐり、新日石側と新日鉱側が水面下で激しいつばぜり合いを演じているのだ。

JXグループは現在、共同持ち株会社「JXホールディングス」の傘下に、かつての新日石と新日鉱がそのままぶら下がる形になっている。

それを今年7月メドに再編成。会社分割の手法などを駆使して、(1)石油精製販売のJX日鉱日石エネルギー、(2)石油開発のJX日鉱日石開発、(3)非鉄金属のJX日鉱日石金属--の3事業会社体制に移行させていく方針だ。

グループでは、これに伴い両者で異なる人事給与制度なども一本化、統合効果の早期発露につなげていきたい考え。5月10日に発表が予定されている新中期計画に合わせて「連日のように詰めの作業が行われている」(関係者)とされる。

賃金は新日石のほうが2割高い

ところが、双方の主張と思惑が複雑に絡み合い、いまだ折り合いがつけられないでいるのだ。

最大の摩擦点となっているのは、月例賃金だ。事情通らによると、現在の水準は「実質ベースでは新日石が新日鉱に比べて平均2割ほど高い状態にある」とされている。

それだけに新日鉱の従業員からすると、すべてを新日石と同レベルにまで引き上げてもらえれば、これほどハッピーなことはない。士気向上にもつながり、統合新会社への忠誠心もぐっと高まるに違いない。

だが、新グループでは常圧蒸留装置(トッパー)処理能力の日量40万バレル削減など、石油精製設備の集約化や調達・物流・購買部門の一本化などで13年3月末まで年間600億円、最終的には同1000億円の統合効果を引き出すことを目標に掲げている。

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