「20代女性と結婚したい男性」に欠けている視点 男性にとっての婚活のターニングポイント年齢

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男性といえども、30歳は最初の婚活のターニングポイントだという自覚が必要です。「30歳なら20代女性との結婚なんて余裕でしょ?」と思い込んでいる方は、統計的エビデンスに反しますので今すぐ婚活への見方を見直したほうがよさそうです。31歳、32歳の男性の成婚ともなると、20代までの妻の割合は52%、45%です。男性は31歳から32歳で「20代までの妻を持つ確率は5割となる」と覚えておいてください。

つまり若い女性を求める場合、男性自身が30歳を超えるとかなりのレッドオーシャン状態(激戦)となる、ということが言えます。マッチングアプリ大手との共同調査でも、20代成婚男性に比べると30代成婚男性は相当に活動を活発化して成婚を勝ち取っている姿がデータからは浮かび上がります。これは統計的には納得の状況といえるでしょう。

男性の年齢が上昇するとより困難に

その後も1歳年齢が上昇するとともに20代までの妻の割合はどんどん下落し、36歳では29%と3割を切り、38歳では22%、5人に1人まで下落します。

成婚件数や20代までの女性との成婚割合がともに急減する30代後半男性ともなると、同じ年齢で活動している男性に比べて、容姿、経済力、コミュニケーション能力、実家の条件など、相当に条件が突出しない限り、20代までの女性との結婚は難しくなります。

「でも5人に1人はできてるんだよね?」という見方をする方は、そもそもの発生件数の下落を考慮しなくてはなりません。先ほどお伝えした20代までの女性との成婚の全件数に占める割合でもわかりますが、40代以降はほぼ発生しないといえるわずかな成婚件数の中での割合、ということになるわけです。

確率的に考えると、めったに発生しない件数の年齢で20代までの妻との結婚を果たすのは、そもそも婚活を必要としない(若い女性から駆け寄ってくる)人か、結婚市場に登録したらすぐに成婚が決まるような人、ともいえます。

理由はなんであれ、女性の若さにこだわってなかなか成婚に至らない、という男性は、今一度「幸せのカタチ」についての見直しが必要といえるでしょう。

天野 馨南子 ニッセイ基礎研究所 人口動態シニアリサーチャー

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あまの かなこ / Kanako Amano

東京大学経済学部卒。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。1995年日本生命保険相互会社入社、99年より同社シンクタンクに出向。専門分野は人口動態に関する社会の諸問題。総務省「令和7年国勢調査有識者会議」構成員等、政府・地方自治体・法人会等の人口関連施策アドバイザーを務める。エビデンスに基づく人口問題(少子化対策・地方創生・共同参画・ライフデザイン)講演実績多数。著書に『未婚化する日本』(白秋社・監修)、『データで読み解く「生涯独身」社会』(宝島社新書)等。

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