最初に登場し、「踊り子」に投入された185系の0番台は、何と言っても緑の斜めストライプ3本ラインが印象的だった。
斜めラインの車両といえば、「犬の鼻電車」といわれたオランダ国鉄の電車(Mat64)が1968年以降、黄色い車体にブルーの斜め3本帯の塗装に変更され、当時そのデザインは話題になった。「踊り子」が登場したとき、ある国鉄の車両関係者が、その影響を受けたことはあるだろう、と雑談の席で言っていたのを記憶している。
0番台に次いで登場したのは、シンプルに緑の横帯を入れた200番台で、特急形でありながら初運用は普通列車であった。
「リレー号」の思い出
200番台で記憶に残るのは、1982年6月23日の東北新幹線大宮―盛岡間暫定開業から1985年3月の新幹線上野開業までの間、上野―大宮間を結んで走った新幹線接続列車「新幹線リレー号」である。
筆者は東北新幹線開業始発列車を取材するため早朝の上野駅から接続する「リレー号」に乗ったが、一番列車を目指す鉄道ファンや旅行者でラッシュアワー並みの超満員の車内を体験した。新幹線に接続する電車としては容量不足、輸送力不足に大いに不満を持ったものだったが、その後、東北・上越新幹線の上野開業による1985年3月14日のダイヤ改正をもってリレー号は運転終了した。
リレー号の運転終了で余剰となった200番台は、「新特急」に投入された。新特急とは185系を使用して従来の急行を格上げした形の列車で、赤字だった国鉄の増収策の一環を担った特急の呼称である。従来の特急と比べ、指定席車より自由席のほうが多く、定期券で乗車可能、さらに50キロ以内の特急料金は急行料金と同額とするなどの違いがあった。
上野発の急行列車が新特急に格上げされ、高崎線系統では「新特急谷川」「新特急草津」「新特急あかぎ」、東北本線系統では「新特急なすの」の運行が開始された。また、1986年11月からは着席通勤を目的とした列車として、東海道線で「湘南ライナー」の運行が開始された。
写真で見る185系の歴史
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国鉄時代、運行開始直後の「新特急なすの」
として走る185系200番台(筆者撮影)
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相模湾をバックに早春の風景の中を走る185系
(筆者撮影)
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相模湾をバックに走る185系
斜めストライプが目立つ(筆者撮影)
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河津桜が咲く中を185系「踊り子」が走る
(筆者撮影)
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大海原をバックに伊豆急線内を走る185系
(筆者撮影)
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緑の斜めストライプと開閉式の窓が特徴だ
(筆者撮影)
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湘南色のブロックパターン塗装になった185系
伊豆急線内を走る(筆者撮影)
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湘南色のブロックパターン塗装になった185系
(筆者撮影)
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伊豆急線の稲梓駅で普通列車と交換する「踊り子」
(筆者撮影)
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伊豆箱根鉄道駿豆線を走る5両編成の「踊り子」
(筆者撮影)
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国府津付近を走る「踊り子」
斜めストライプが目印だ(筆者撮影)
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大森付近を走るリニューアル塗装の「踊り子」
(筆者撮影)
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「おはようとちぎ」として東北本線を快走する
湘南色ブロックパターンの185系(筆者撮影)
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吾妻線を走る「草津」
(筆者撮影)
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吾妻線の旧線にあった「日本一短いトンネル」
を通り抜ける185系「草津」(筆者撮影)
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吾妻線の「日本一短いトンネル」を走る
緑帯時代の185系(筆者撮影)
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ダム建設で消えた吾妻線の旧線区間を走る
185系「草津」(筆者撮影)
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秋晴れの東北本線を快走
(筆者撮影)
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夏の谷川岳をバックに走る特急「水上」
(筆者撮影)
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雪景色の谷川岳をバックに走る「水上」
(筆者撮影)
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黄・グレー・赤の塗装も四季折々の風景に映えた
(筆者撮影)
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上越線を走る特急「水上」
(筆者撮影)
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上越線の名所、諏訪峡の紅葉と185系
(筆者撮影)
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紅葉の上越線を行く
(筆者撮影)
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雪景色の中を行く特急「水上」
(筆者撮影)
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雪降る上越線を駆け抜ける
(筆者撮影)
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桜が満開の武蔵野線を行く185系
(筆者撮影)
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高架上の「Max」と185系特急「水上」
(筆者撮影)
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東北本線で貨物列車とすれ違う
(筆者撮影)
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渋谷付近で地上時代の東急東横線をくぐる
185系の回送列車(筆者撮影)
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「草津」50周年で湘南色になった185系
(筆者撮影)
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湘南色の185系
(筆者撮影)
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157系リバイバルカラーになった185系
(筆者撮影)
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こちらが本物の157系「あまぎ」=1970年撮影
リバイバルカラーはよく似ていた(筆者撮影)
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157系リバイバルカラーになった185系
回送として武蔵野線を行く(筆者撮影)
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根府川の鉄橋を行く157系「あまぎ」
(筆者撮影)
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伊豆急の200系(廃車)と並んだ185系
(筆者撮影)
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伊豆急「リゾート21」と並んだ185系
(筆者撮影)
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修善寺に乗り入れた185系「踊り子」
(筆者撮影)
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「修学旅行」の幕を表示した姿
(筆者撮影)
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「回送」の幕を表示した姿
(筆者撮影)
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「ウィークエンドあかぎ」の方向幕
(筆者撮影)
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「踊り子」修善寺行きの方向幕
(筆者撮影)
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40年前の登場時は斬新だった斜めストライプ
(筆者撮影)
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