富士通の山本正已・新社長--「野副氏の主張は事実に反する」
4月8日、富士通の山本正已社長は、前日の野副州旦元社長の記者会見を受けて状況を説明するメールを社員宛に配信した。
山本社長は、昨年9月の野副元社長の辞任時点では当該問題の当事者ではない。そのため新経営陣の元で事件の全容解明を進めることができるのではないか、との期待も一部にはあった。
が、山本社長は「野副氏の発言は事実に反する」と、野副氏と対決する姿勢を鮮明に打ち出し、そのことを社員にも明らかにした点で注目される。
社員向けの説明では以下のようなことが記されている。
「野副氏側は株主代表訴訟の理由として、野副氏自身の辞任によりニフティ株式の売却計画が阻止され、そのため会社が損害を被ったとしています。しかし、会社としてニフティ株式の売却を決定していた事実はなく、野副氏側の主張には事実に反する点、及び同氏自身の過去の発言との相違点が多々あります」。
3月までの経営陣との連続性にも言及した。「間塚会長が3月8日にお伝えしたように、野副氏は、FUJITSU Wayに反する点があったために社長辞任に至ったもの」とあらためて強調。
「野副氏側の主張に対しては今後も毅然として対応してまいります」と対決姿勢を鮮明に打ちだした。
現経営陣が自らの判断で第三者委員会を設置し、野副氏辞任に至る経緯の真相解明に乗り出すことは、期待薄であることが明らかになったと言えるだろう。
■写真は1月の社長交代会見時の山本正已氏(撮影:尾形文繁)
(東洋経済オンライン)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら