気持ち・読んでる。西友の「KY」絶好調!《それゆけ!カナモリさん》

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気持ち・読んでる。西友の「KY」絶好調!《それゆけ!カナモリさん》

■西友ニ トリあえず IKEA

 総合スーパーが長期的な低迷に苦しむ中、一人気を吐いているのが西友だ。世界最大の小売業、米ウォルマート・ストア-ズの傘下に入り7年。2008年12月期まで7期連続で最終赤字が続いていたが、昨年の既存店売上高は0.3%増。イオンやイトーヨーカ堂が前年割れする中、復活ののろしをあげはじめている。その西友のコミュニケーション戦略が、実にKYなのだ。

 同社は「KY」というキーワードを前面に押し出している。同社の特徴である「カカクヤスク」「クラシヤスク」という二つのメッセージを分かりやすく伝えるためだ。「東京KY生活」なるホームページも存在する。

 まずはこのCMから見てみよう。「新生活のうた編」だ。

 「西友にとり、あえ~ずいけあ♪」。陽気な外人新婚夫婦が西友で次々と新居のアパートに家具・雑貨を運び込む映像のバックで、ちょっと舌足らずな男の子の歌声が響く。「だって家具や雑貨も安いんだもの。新生活も西友」と、続けてアナウンス。「西友に、取りあえず、行けや!」と、生活用品を買い揃える価格・利便性をアピールしているのだが、明らかに「ニトリ」「IKEA」と聞こえるように狙っている。

 狙いの一つは「西友でも扱っているけど高い」と思われている商品カテゴリーに注目させることにある。昨年3月には、「シャンプーと洗剤を買ったっけ?」という夫に、妊婦の妻が「そういうのは西友では買わない!」とピシッと言うCM「夫婦編」を放映した。同7月は、当時話題のギャルの「盛りヘア」をパロディーに使ったCM「盛ってます編」で「KY=クラシヤスク」を訴求した。

 今回と全く同じ狙いだったのは、「盛ってます編」の一つ前の「バッタリ編」だ。

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