高級スーパー成城石井を誰が射止めるのか

ファンド傘下の食品スーパーに小売り各社が熱視線

3月時点では、本誌の取材に対し、三越伊勢丹HDの大西洋社長は成城石井の買収について「あの規模の(企業に)投資をするのは少し難しい」と述べ、百貨店の改装を優先することを示唆していた。

だが、同社の幹部は5月に、「まだ何も決まったわけではない」と含みを持たせ、「スーパー事業をどうしていくか。つねに、いいアライアンスがあれば考えていきたい」と、色気を隠さなかった。

ローソン会長はベタ褒め

ローソンのほうは積極的だ。新浪剛史会長は「個人的には、たいへんいい会社だと思う。物流や商品開発などシナジーはものすごくある。特に、健康系の分野では一緒にやれるのではないか」と話す。実は、ローソンと成城石井は商品面で提携関係を築いている。ナチュラルローソン(2014年2月末105店)は、13年2月から成城石井のワインを取り扱っており、現在ほぼ全店で販売している。菓子類や生ハムなどの商品も取り扱い、通常のローソンでも菓子類を販売する間柄だ。

ローソンには丸の内キャピタルとも“接点”がある。12年3月に丸の内キャピタル取締役に就いた田邊栄一氏は、三菱商事常務執行役員・新産業金融事業グループCEO(最高経営責任者)を兼務している。それ以前にはローソンの取締役で、05年から07年は副社長・CFO(最高財務責任者)を務めていた。

成城石井が同業他社から評価されるのには、いくつかの理由がある。輸入品の商品力の強さや、店舗が都心部の好立地であることに加え、何より同社の好収益体質が挙げられる。決算公告によれば、成城石井の13年度の売上高は543億円(前期比5%増)、営業利益は33億円(同約7%増)を稼ぎ出す。営業利益率は約6%と、通常2~3%が一般的なスーパーの利益率を大きく上回る水準だ。

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