独自調査!配当を増やした会社ランキング 5年で上場企業の配当総額はこんなに変わった
7位の東京エレクトロンは、コーターデベロッパ、エッチング装置など前工程に強みを持つ世界3位の半導体製造装置メーカ-。配当性向は50%を掲げており、比較対象となる7年前と比べて利益水準が向上していることに伴って、配当増加額も大きくなっている。
続いて時価総額1000億円以上の企業で、配当総額の増加率トップになったのは半導体向け化学材料のトリケミカル研究所。先端半導体向けの需要が追い風で、11月末には業績予想を上方修正。同時に配当も当初計画から上乗せし、連続増配を継続する形となっている。
2位の任天堂は、巣ごもり需要でゲーム機Nintendo Switch(スイッチ)が好調で、「あつまれ どうぶつの森」もヒット。配当総額の増加額に続き、増加率でも2位に入っている。
5位の日本ライフラインは、不整脈治療等のリズムデバイスやEPカテーテルなどを扱う。今期は新型コロナなどの影響で前期比で小幅減益となる見通しだが、配当は前期水準を維持する計画となっている。
EC事業者向け等の決済サービスを提供するGMOペイメントゲートウェイは9位にランクイン。EC利用の拡大や店頭でのキャッシュレス化の流れが追い風となり、業績は順調に拡大。それに伴い配当も連続で増配中だ。
業績が底堅く還元に積極的な中堅企業
時価総額100億円以上1000億円未満の会社を対象にしたランキングでは、介護付き有料老人ホームを展開するチャーム・ケア・コーポレーションが1位。既存の有料老人ホームが高入居率となっており、高価格帯のホームも含め新規開設も継続している。
2位のシノケングループは、投資用アパート、マンションなど不動産販売事業を展開。賃貸・マンション管理や、不動産ファンドなどにも力を入れている。ここ数年は連続で営業減益となっているものの、創業30周年で中間期に記念配を出した今期も含めて、配当は着実に増やしている。
なお、今期の配当については、コロナ影響により前期分の配当基準日がずれ込んだ企業など、イレギュラーなケースもある。また、過去からの配当総額の増減は、増資によって株数が増えている場合など、1株当たり配当額の増減と異なる場合もある。『会社四季報』に掲載されている資本異動の状況なども併せて参照していただきたい。
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