この秋の恋ドラマがトレンド1位連発する凄み 全盛期を彷彿「クリスマスの最終回」に回帰へ
たとえばフジテレビの月9ドラマで言えば、1988年秋の「君が嘘をついた」(三上博史、麻生祐未など)、1990年秋の「すてきな片想い」(中山美穂、柳葉敏郎など)、1991年秋の「逢いたい時にあなたはいない…」(中山美穂、大鶴義丹など)。いずれもクリスマスの時期に最終話を迎え、劇中でも「クリスマスの日にハッピーエンドで締めくくる」「クリスマスツリーやクリスマスイルミネーションの前で愛の告白」などのシーンを放送して日本中が盛り上がっていました。さらにその後も2000年秋の「やまとなでしこ」(松嶋菜々子、堤真一など)のような最終話でクリスマスを描く作品が人気を集めていたのです。
しかし、その後は職業ドラマが主流になり、恋愛ドラマは激減。刑事、医師、弁護士などが主人公のドラマが増え、クリスマスの時期に最終話を迎えるような季節感のある作品が減りました。だからこそ今秋はひさびさに3作もの恋愛ドラマが放送され、しかもそれがすべて意欲的なオリジナルであり、最終話でクリスマスが描かれることは、希少価値が高いのです。
40代以上の視聴者にも受けている
今秋の3作はそんな古き良き恋愛ドラマのムードが漂っているからこそ、ヒロインたちと同年代の10~30代だけでなく、40代以上の視聴者にも受けているのでしょう。また、クリスマスの時期にクリスマスのシーンが描かれる22日、23日の最終話は、「恋愛ドラマ全盛期を思い出す」という意味で、若年層と同等以上に中高年層が盛り上がるかもしれません。
さらに、「恋愛ドラマ全盛期の特徴」をもう1つ付け加えるとしたら、ハッピーエンドが確実視されていること。前述した4作の月9ドラマも最終話はすべてヒロインの恋が成就するハッピーエンドであり、視聴者は「おそらくそうなるだろう」と思いながら楽しんでいたのです。現在の視聴者が当時以上に幸せな結末を望むことから、今秋の3作もハッピーエンドであることはほぼ間違いないでしょう。
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