白井芳夫・日野自動車社長--中国では地道に台数を伸ばしたい


数年内に100カ国に進出

中国での体制作りにメドがつけば、次のマーケットも目指していく。アフリカ諸国、カザフスタンなど中央アジア諸国は、これからインフラが整備されていく地域であり、今後のトラック需要拡大が見込める。現在、日野は70カ国でトラックを販売しているが、アジアや中南米の中でまだ進出していない国に広げていけば、12~13年までには100カ国になることが見通せる。しかし、いすゞ自動車は120~130カ国で販売しており、トヨタは170~180カ国。まだまだ進出できていない国はたくさんある。

海外進出の基本は、まず現地のニーズに合った商品を出していく。そして販売店をきちっと選んで、育てていく。その2つの組み合わせが重要だ。先行している競合他社と差別化する意味からも、品質を重視し、1台1台大事に売っていく必要がある。量での勝負ということはなかなかできない。もちろん欧米の競合他社などと比べ、規模の面で劣ることは承知しており、どこかで量を追わなければ、勝てないビジネスになるかもしれない。が、今は質の勝負だと思っている。

ありがたいことに当社にはトヨタグループの一員であることのアドバンテージがたくさんある。販売面では、トヨタ車の販売店にトラックを売ってもらうことができる。技術の面では、ハイブリッドシステムに関しては、トヨタと6割ぐらい共有化できている。このアドバンテージをしっかりと生かすことで、まだまだ成長していくことが可能だ。

関連記事>>>「耐久性」で需要を開拓する日野自動車、カギは独自販売網の整備《中国を攻める》

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(週刊東洋経済2010年3月27日号)

しらい・よしお
1948年生まれ。73年、北大大学院工学研究科修士課程を修了し、トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)入社。商品開発に携わる。同社専務を経て、2007年に日野自動車副社長に就任。08年6月から現職。

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