白井芳夫・日野自動車社長--中国では地道に台数を伸ばしたい

白井芳夫・日野自動車社長--中国では地道に台数を伸ばしたい

3年前に定めた2015年に国内5万台、海外15万台とする計画は変えていない。1990年代までは国内の大型トラックが儲かっていたこともあり、ほとんど海外に行っていなかった。そのため、他社が先行している市場に、当社は後発で乗り込む形になっている。

最も伸びる起点はインフラ投資が進んでいる地域。東南アジアの中で今、急拡大しているのがインドネシアだ。大型、中型トラックも少しずつ増えてきているが、とにかく急増しているのは小型トラックだ。現在、小型では三菱ふそうが6割のシェアを占めており、トヨタと日野を合わせても3割程度。シェアを伸ばしていくためには現地でどのように使われているのか、そのニーズを酌み取って商品に生かしていくことが重要になる。

インドネシアでは過積載が当たり前のように行われており、カタログ値どおりの設計では壊れてしまう。そのため、相当の過積載をしても壊れないよう、足回りを強化した。同時に、部品の共通化などで、小型車の現地調達率も7割ぐらいに引き上げた。これで価格は旧モデルより2割ほど安くなった。おかげで、工場のキャパをオーバーしてしまうぐらいの注文が来ている。

ほかにも中南米、オーストラリアなどが伸びているが、その次には、中国にも期待している。しかし、中国は09年に工場ができたばかり。1台を造るときの不具合率が、日本に比べてケタ違いに高い。不良品が市場に出てしまわないように、今は社員の教育をしながら慎重に造っている段階。10年度は3000台ぐらい造れればいい。

中国で定着するためには、販売店の体制作りも重要だ。日野は国内で「3S店」と呼ぶ、トラックを売るだけでなく、整備もし、補修部品の供給もきちんとできるような販売店網を持っているが、中国でも同じような体制を作っていく必要がある。3S店を1つずつ育てていくことで、地道に台数を伸ばしていきたい。

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