「SNSで私生活さらす人」が見逃す不都合な真実 写真を加工しても「特定されるケース」が増加中

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iPhoneから写真を送る際、メールやメッセージ内で直接編集できるマークアップ機能を使った事がある人はいるだろう。しかし、ペンなどのツールで上から落書きして塗りつぶしていても安心してはいけない。明るさなどを調整することで、下の画像が透けて見えるためだ。半透明のツールを使用した場合も同様のことが起きるので、注意してほしい。

いちばん元に戻しづらい加工法のひとつが「モザイク」だ。ぼかし効果やモザイク処理によって画像を小さな四角形の集まりに変換することで、簡単に復元できないようになる仕組みになっている。ところが、最近はぼかし効果やモザイク処理が施されている場合でも、AIによって画像を解読できることが増えているという。

「自撮り写真」の公開は今後も要注意を

SNSでの自撮り写真公開は一般的になっているため麻痺しそうになるが、やはり顔写真は自宅や学校名、会社名、名前などと並ぶ重要な個人情報だ。一度公開してしまうと心身などに危害が及ぶ可能性があるため、公開するか否か、公開する際の公開範囲などはよく考えてから決めたほうがいい。

また、ステッカーやスタンプなどで隠しても、背景から撮影場所が特定できたり、名前がわかるものが写っていたため個人が特定できることもある。

今回、ご紹介したように、加工アプリによっては加工画像から元画像が復元できることもある。また今は復元できなくても、Photoshopの例のように、AIによって元画像を復元できる技術が今後さらに普及する可能性もある。これからの時代は、今まで以上に、画像の取り扱いは気をつけなといけない。

高橋 暁子 成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト

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たかはし あきこ / Akiko Takahashi

書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。 SNSなどのウェブサービスや、情報リテラシー教育などについて詳しい。元小学校教員。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著作多数。『あさイチ』 『クローズアップ現代+』などメディア出演多数。公式サイトはこちら
 

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