「新型ノートvsヤリス」徹底的に比較してみた 新しさの「新型ノート」と安心感の「ヤリス」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

後席は、車体が大きい分、新型ノートのほうが運転席との間隔に若干余裕がある。ただし、2台ともに、4名以上が乗って長距離ドライブをするのはおすすめしない。もちろん、2モデル共に乗車定員は5名なので、できないことはない。だが、後席の乗員はかなり窮屈な思いをするだろう。

また、荷室についても、ノートのほうが多少広いが、大きな荷物を積む場合は後席を前に倒す必要があるなど、積載性にも大きな差はないようだ。

先進安全装備の違い

先進安全装備では、ヤリスがかなり秀逸だ。歩道の歩行者や自転車なども検知し、危険な場合は自動ブレーキが作動するプリクラッシュセーフティなど、最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を標準装備している(Mパッケージを除く)。

一方の新型ノートでも、前方だけでなく、側方や後方の衝突防止支援システムなどを装備した360度セーフティアシストを採用。さらに、注目なのは、高速道路でアクセルやブレーキを制御し、設定速度を上限に前車との車間距離を維持する前車追従型ACC(クルーズコントロール)である「プロパイロット」の搭載だ。

ナビゲーションシステムと連動し、より安全性と利便性を高めた「プロパイロット」(写真:日産自動車)

従来から、この機構は、軽自動車やミニバンなど日産車のさまざまなモデルに採用されているが、新型ノートではナビゲーションシステムと連動する新しいタイプになっている。大きな特徴は、ナビの地図情報を参照し、カーブの大きさに応じて減速したり、制限速度が変わった際に設定速度を自動で切り替えたりすることだ。

ヤリスのACCもレーダー式の前車追従タイプだが、設定した前車との車間距離に応じて加減速を行う方式。コーナーの大きさによって自動で減速するノートのほうが、一歩進んだシステムだといえる。ただし、ノートの場合も、上級グレードのXにオプション設定されているため、全車でこの機能が享受できるわけではない。

気になる価格だが、新型ノートで先行発売される2WD仕様の車両本体価格(税込)は、202万9500円〜218万6800円。ヤリスは、2WD仕様の場合、ガソリン車が139万5000円~192万6000円で、ハイブリッド車は199万8000円~229万5000円だ。

前述の通り、ノートでは、先代に設定があった比較的価格が安いガソリン車がなくなり、ハイブリッド車のみとなっている。価格競争が激しいコンパクトカーのジャンルで、かなり思い切ったラインアップの選択だ。

次ページe-Powerで勝負する日産の狙いとは?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事