「ノルマ未達」チームで蔓延する曖昧な指示9つ 具体性に欠けた指示がチームの生産性を下げる
私は企業のリーダーたちに、「抽象的なぼかし表現ばかり使わず、タスクに分解してください」とアドバイスします。すると必ず戻ってくるのが、「そこまで言わないと、今の子は理解できないんでしょうか?」という反論です。なるほど、そう反論するなら私も尋ねてみましょう。
「それなら部下の方々にそのような表現を使わなくてもいいですが、あなたが期待している姿を具体的に私に説明してもらえますか。まず『お客様に評価される商品開発』というのは、具体的にどんなプロジェクト、タスクで構成されていますか?」
さあ、これを読んでいるあなたも考えてみましょう。どうでしょうか? このように詰め寄られると、ほとんどの人が返答に窮します。
「新規の顧客開拓の徹底とは、具体的にどういうことですか? どのような定義の企業に、どれぐらいの回数、どのようなアプローチをすることで『徹底した』と言えるのでしょうか?」
具体的に言えないリーダーがほとんどです。「ニュアンスでわかるじゃないですか」と言う人もいますが、いや、なかなかそうはいきません。難しいでしょう。
分解されたタスクが正しいかどうかは別の話です。ぼんやりしたものを「具体化」するのにはストレスがかかるということを、私は知ってほしいのです。
「抽象的なものを具体化する」ということは、まるでお気に入りのコーヒーカップを壊すようなもの。ストレスがかかるのは当然ですよね。
タスク分解にはトレーニングが必要
具体的には、どういうことでしょう?
タスクは「インプット→処理→アウトプット」という単純な手順で表現できます。なので、どのような成果(アウトプット)を出すために、どのような情報(インプット)が必要で、どのような判断基準で処理すればいいのか。
これがわかれば、最小単位の作業(タスク)に落とし込むことも容易にできます。あとは慣れですね。
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