「ノルマ未達」チームで蔓延する曖昧な指示9つ 具体性に欠けた指示がチームの生産性を下げる

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

私は企業のリーダーたちに、「抽象的なぼかし表現ばかり使わず、タスクに分解してください」とアドバイスします。すると必ず戻ってくるのが、「そこまで言わないと、今の子は理解できないんでしょうか?」という反論です。なるほど、そう反論するなら私も尋ねてみましょう。

「それなら部下の方々にそのような表現を使わなくてもいいですが、あなたが期待している姿を具体的に私に説明してもらえますか。まず『お客様に評価される商品開発』というのは、具体的にどんなプロジェクト、タスクで構成されていますか?」

さあ、これを読んでいるあなたも考えてみましょう。どうでしょうか? このように詰め寄られると、ほとんどの人が返答に窮します。

「新規の顧客開拓の徹底とは、具体的にどういうことですか? どのような定義の企業に、どれぐらいの回数、どのようなアプローチをすることで『徹底した』と言えるのでしょうか?」

具体的に言えないリーダーがほとんどです。「ニュアンスでわかるじゃないですか」と言う人もいますが、いや、なかなかそうはいきません。難しいでしょう。

分解されたタスクが正しいかどうかは別の話です。ぼんやりしたものを「具体化」するのにはストレスがかかるということを、私は知ってほしいのです。

「抽象的なものを具体化する」ということは、まるでお気に入りのコーヒーカップを壊すようなもの。ストレスがかかるのは当然ですよね。

タスク分解にはトレーニングが必要

具体的には、どういうことでしょう?

タスクは「インプット→処理→アウトプット」という単純な手順で表現できます。なので、どのような成果(アウトプット)を出すために、どのような情報(インプット)が必要で、どのような判断基準で処理すればいいのか。

これがわかれば、最小単位の作業(タスク)に落とし込むことも容易にできます。あとは慣れですね。

次ページ日頃からトレーニングする
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事