病院のWebサイトが美しくてもほぼ意味ない訳 最低限の見た目で予約ができれば患者は満足

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このユーザー行動を知っていれば、どれだけ個別のWebサイトに投資しても、グーグルマップで近隣病院に負けている状態では意味がないことがわかるだろう。グーグルマップ上に自分の病院の情報をもれなく掲載し、いい口コミが増えるような接客を心がけ、悪い口コミにはリアルタイムで回答するという細かい運用が不可欠だ。

これは病院に限った話ではない。ローカルビジネスは、個社のWebサイトが弱いため、ポータル上で比較検討される傾向が強い。美容院ならホットペッパービューティー、飲食店なら食べログ、ホテルならじゃらんなどのポータルで比較される。これらのポータル側で勝つことが、新規顧客獲得の第一歩になる。

Webサイトは最後の「信頼」と「予約」の獲得に使う

ここまで説明してきたとおり、病院個別のWebサイトは、細かく情報収集したいユーザーが最終確認するために存在する。このとき、最後に選んでもらうために必要なのが「信頼」と「予約」の獲得だ。

「信頼」の獲得は、主観的なものだが、まずは小ぎれいなWebデザインが求められる。独創的なデザインは必要ないが、清潔感があり、少なくとも古くさくないと感じる一般的なWebデザインが求められる。加えて、院長の丁寧なメッセージ、対応している施術の網羅性、院内の清潔感ある写真などを掲載することで、ちゃんとした病院だと認識させられる。

「予約」の獲得は、24時間365日受け付け可能な予約フォームを設置するだけでいい。電話が通じない時間帯に予約したいユーザーや、電話を嫌がるユーザーが利用する可能性が高いため、設置するだけで予約率が向上する。

逆に上記以外の過剰な投資をする必要はない。もちろんわずかに信頼を高める効果はあるかもしれないが、それならばグーグルマップに労力を割いたほうがコストパフォーマンスは高いだろう。

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