「話すことがない」と悩む就活生が持つべき視点 エントリーシートは「小さな成長物語」でいい

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とはいえ、物語を1行目から書くのは難しい。そこでお勧めしたいのが、あなたの成長物語を声に出して語ってみることである。「たいそうなことを話す必要はない」という前提に立ち、リラックスした気持ちで音声を録音する。

そして、その音声を素材として活かしながら、文章に落とし込む。すると、素直ながらも深みのある文章を書くことができるようになる。スマートフォンの録音機能を使えば簡単なので、ぜひ実践してみていただきたい。

過去を聞く回答に、未来を織り交ぜる意識を

就活に関する問いの多くは、過去を問うものである。そこで気をつけたいのが、過去の設問に、未来を織り交ぜながら答えることである。過去よりも未来の話のほうがワクワクするという側面もあるのだが、本質的には、過去の話は自分の話でしかないが、未来の話は自分と社会が自然と接続されることに起因する。

「こんな自分になりたい」という意志は、「こんな社会や会社に寄与したい」という貢献を意味している。つまり、未来を考えることは、自分の成長物語の続きを描くことであると同時に、自らの力を社会に貢献できる価値へと変換させる力を持っているのだ。

未来を考えることには、もう1つ利点がある。未来へと目線を上げることで、自己分析の沼から脱することができるようになる。就活は自己分析との戦いでもあるのだが、向き合いすぎると息がつまってしまう。自分の未熟さを痛感し自己肯定感が下がっているところに、不採用の「お祈りメール」が追い打ちを掛けてくる。

そんなときには、未来に目をやるのが有効だ。どんな未来に貢献していきたいのか、言い換えるならば、あなたの時間をどの会社に投資すべきかを考えることで、前向きになれる。そして、思考停止に陥ることなく、自分の頭で考えるモードに切り替えることができるのだ。

過去の海に潜り、時に海面から顔を出し、輝く未来に目をやる。そして、また過去の海へと潜っていく。その繰り返しによって、あなたはあなたの本質を見つめながらも、自分が貢献できる何かを見出せるようになっていく。

私は以前から、未来を語ることができるのは、若者だけの特権だと思っている。新入社員を採用することには、若者が持つ新鮮な風を社内に取り入れる役割もある。現在や過去ばかりにとらわれている大人をよそめに、就活の場においても、未来志向の清々しい風を吹かせてほしい。

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