「話すことがない」と悩む就活生が持つべき視点 エントリーシートは「小さな成長物語」でいい
就活でよく言われることに、面接官や会社にとって「一緒に働きたい人」を目指す、というものがある。ESに目を通すのは人事担当者だが、一次面接や二次面接は、現場の社員が駆り出されることも多く、こうした文脈が生まれたのだろう。
事実、入社とは一緒に働くことでもあるため、この基準は正しいと言える。しかし、一緒に働きたい人という指針は明確なようでいて曖昧で、要素分解することは難しい。
そこで、私は「応援したくなる人」としたほうが正確であると考えている。応援したくなる人は、ストーリーテリングの項目で説明した人物像と重なる。
不器用であらゆる壁にぶつかり、小石に躓きながらでも、自分の頭で考え一歩ずつでも前に進もうとする人である。こうした指標を、人材業務を行う担当者に投げ掛けたところ、非常に共感できるとの意見を得ている。
孤独を感じながら就活に挑むあなたへ
器用な人はいまのまま就活に臨めばいいと思う。しかし、そうではないと考える人には、就活に絶望しないでほしいと心から願っている。自分の価値観とは違う物差しで測られ、否定されることもあるだろう。
それでも、腐ることなく、不貞腐れることもなく、あきらめない姿勢を取り続けてほしい。あなたの小さな成長物語とその未来を語れるようになれば、あなたを応援したいと思う人と出会える日は必ずやってくる。その日まで、不器用な自分を表現し続けてほしい。
いまスマホを手に、パソコンの前で、孤独を感じながら就活に挑んでいるあなたへ。小さな成長物語を語り切る。過去だけでなく未来を見据える。そして、最後に、自分の可能性を誰よりも信じられる自分でいる。そんな姿勢を持つだけで、あなたの言葉は強くなり、あなたを正しく理解できる人は必ず現れる。そして、大人は、就活を通じて、そんなあなたと出会えることを楽しみにしているのだ。
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